現行の魅力はそのままに、さらに昇華したインテリア
インテリアは、部分的なソフトパッド化されたインパネやダッシュボードの質感が増し、ワンランク上のクルマのクオリティを感じさせる。
ステアリングホイールやメーターデザインも、一時期のホンダのインテリアに多かった青々としたド派手なものから脱皮して、欧州車のような雰囲気だ。9インチのナビゲーションモニターも、もっとも見やすい位置に鎮座しており、操作も非常にしやすい。
フロントシートは、サイドのサポートはそれほど張り出してはいないが、座り心地の良い素材で、身体を支えてくれるタイプだ。小柄な身体の方でも、やさしくホールドをしてくれるだろう。ワンポイントの「AMPマーク」も、遊び心があって面白い。
後席シートは、居住性が素晴らしい。膝前スペースが広く、頭上にも余裕があり、現行ヴェゼルの良さが残されている。後席シートを折りたたんだ時に、足元に倒れ込み、荷室が完全にフラット(しかも床面の高さが非常に低い!!)になる機構は、相変わらずお見事だ。
このホンダのパッケージングの巧みさは世界一だと思う。これを目的に購入しても良いくらい、優れている。
パワートレインは、1.5Lガソリンと、e:HEVの2本立て、ターボは廃止に
パワートレインは、現行ヴェゼルにもある、排気量1.5L DOHC i-VTEC+CVTのガソリンエンジンと、2モーターハイブリッドシステムの「e:HEV」を用意。
グレード構成は、ガソリン「G」(2WD/4WD)、「e:HEV X」(2WD/4WD)、「e:HEV Z」(2WD/4WD)、そして最上級の「e:HEV PLaY」(2WDのみ)の7グレードだ。
日産が企業戦略的にノートやキックスを電動モデル(e-POWER)のみに絞ったのに対し、ホンダはガソリンモデルを残してきた。現行ヴェゼルにあるVTECターボエンジンは現時点では廃止となっている。
また4WDモデルは、4輪へ最適な駆動力配分を行う、リアルタイムAWDというシステムを採用した。開発担当者は、「この4WDの出来が非常に良くできた」と自信を見せていた。今後の試乗が楽しみだ。
コネクティッド機能も新世代に進化、「HONDA Total Care プレミアム」として登場した。いくつかの機能があるが、我々がお世話になる頻度が高いのは、自動地図更新サービス、車内Wi-Fi、緊急サポートセンター、といったところだろう。ただし、有料のサブスクリプションになるという。
スマホをキー代わりにできるというHondaデジタルキー機能(量産車初)は、なぜか通常のキーも持っている必要があり、スマホひとつですべてが済む「未来の世界になった」ということではないそうだ。
また、もともとクオリティの高かったホンダ先進支援技術も、新型ではぬかりなくアップデートされている。後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール、オートハイビームを新採用。
そのほか、駐車時に俯瞰でみることができるマルチビューカメラシステムや、ブラインドスポットインフォメーションも新たに搭載。
もちろん、LKAS(レーンキープアシストシステム)や衝突軽減ブレーキ、歩行者事故低減ステアリングなど、HONDA SENSINGも進化している。
コメント
コメントの使い方