1970年代、スーパーカーブームの火付け役として多くの子供たちが憧れた「ランボルギーニ・カウンタック」。
ランボルギーニのロゴに描かれている猛牛を具現化したかのような流麗で迫力のあるエクステリアデザイン、翼のように開くシザーズドアはカウンタックのアイコンといえるだろう。
今でもランボルギーニ=カウンタック、スーパーカー=カウンタックというイメージを持っている人が多いのではないだろうか。
そんな伝説のスーパーカーが、発売50周年を記念して復刻版として蘇ったという。初代のエッセンスがどのように受け継がれているのかレポートしてもらった。
※本稿は2021年9月のものです
文/木村 好宏 写真/ランボルギーニ 他
初出:「ベストカー」2021年10月10日号
■伝説のスーパーカー・カウンタックが現代に蘇る!
ランボルギーニ「クゥンタッチ」は1974年から発売が開始されたが、当時からイタリアン・ウェッジと呼ばれた特異なデザイン、そして開発中にイタリア人スタッフが発した、ピエモンテ訛りの「クゥンタッチ(こいつはスゲー!)」に端を発するネーミングなど、話題に欠かない存在であった。
1970年代にスーパーカーブームが起こった日本では、「カウンタック」という、この国でしか通用しない名前で一世を風靡したこのモデルは、16年間に渡って1983台が生産されるという人気長寿モデルで、ランボルギーニ社にとっても重要な存在だ。
そして発売50周年の今年、復刻モデルの登場が決定、8月13日に米国・西海岸のモンテレーで開催された「クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」でアンヴェールされた。
■単なる復刻版ではない!
さて、この現代に蘇った伝説のクルマだが、社長のシュテファン・ヴィンケルマンが「デザインはオリジナルに敬意を表したものだが、単なる懐古趣味ではない」と語るように、ワンモーションの基本ボディライン、そして変形五角形のホイールハウスオープニング、フロントウィンドウ下のラインやノーズ部分はオリジナル・クゥンタッチに非常によく似ているが、リアのエアスクープなどを除去したサーフェスは、ずっと現代的な仕上がりを見せている。パワートレーンは48VのMHEVが採用された。
フルカーボン製モノコックボディのサイズは全長4870mm、全幅2099mm、全高が1139mm。そしてホイールベース2700mmとオリジナルよりも一回り大きい。
搭載される6.5lのV12エンジンは最高出力780馬力、最大トルク720Nmを発生。さらに34馬力を生むMHEVシステムにより混合出力は814馬力となる。
トランスミッションは7速AMTで、ハルダックスクラッチを介して4輪を駆動する。
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