■高級&ハイパワーSUVが続々デビュー、出せば売れるGT-RのSUV
最近はメーカーやボディサイズを問わずSUVの投入が活発だ。もともと北米ではSUVの人気が高く、今では中国の需要も増えている。この流れに応えて、欧州メーカーもSUVを手掛けるようになった。
ちなみに以前の欧州メーカーは、高重心のSUVは走行安定性の確保が難しいために、開発には慎重な姿勢を見せていた。それが今では技術水準が高まってSUVの商品化が可能になり、2000年頃からメルセデスベンツ、BMW、アウディなどのSUVが急増した。
今では、アルファロメオステルヴィオ、マセラティレバンテ、ベントレーベンテイガ、ロールスロイスカリナンといった、高級車メーカーまでもSUV市場に参入し、ランボルギーニまでウルスというSUVまで登場した時には、思わず「ランボルギーニよ、お前もか!」と口走ったほどだ。ランボルギーニ自身、ウルスを、SUVのさらに上のスーパーSUV(SSUV)だと謳っている。
そんな話を聞いたら、日産にGT-RのスーパーSUVを作って、ウルスを叩きのめしてほしいと思いませんか? 現在、一番速いSUVはこのランボルギーニウルスと言われている。650psの4LV8ツインターボの4WDで、0→100km/hは3.6秒。ぜひ、このタイムを破ってほしいのだ。
現行GT-Rは570psの3.8LV8ツインターボユニットを搭載している。GT-Rニスモは600ps。スペック的にはウルスに適わないが、550psの4LV8ツインターボで、0→100km/hが3.9秒のポルシェカイエンターボは余裕でぶっちぎるだろう。
余談になるが、2012年に欧州日産はGT-Rのエンジンをジュークに積んで4台生産し、そのうち1台を約5000万円で売ったというジュークRの例はある。その後、600psのGT-Rニスモのエンジンを積んだというジュークR2.0も発表。これはGT-RのSUVをなかなか出さないので、英国日産が痺れをきらして作ったのではないだろうか。
もともとGT-Rにはトランスアクスル方式の4WDが搭載され、SUVのベースに適した面がある。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)は現状では110mmだが、これを180〜200mmに拡大すると、悪路の走破力も高まる。
現状のボディ形状では厳しいだろうから、5ドアボディにし、GT-Rのプロポーションを生かすとなれば、ボディの前側は縮められず、全長は200mm伸びて4890mm、ホイールベースも150mm伸びて2930mmくらいになりそうだ。GT-Rらしさは薄れるが、居住性、乗降性、積載性は大幅に向上する。
実際、ベストカーでも何度もGT-RのSUVを作る計画があるとスクープしたが、立ち消えになっているという。SUV全盛の今こそ、GT-RのSUVを出して欲しい! 日産さん、頼みます〜!
■ランエボの再来、エクリプスクロスのエボリューションモデルの発売を期待!
実現される可能性の高い提案が、三菱エクリプスクロスのエボリューションモデルだ。現状でエクリプスクロスに搭載されるエンジンは、直列4気筒1.5Lのターボだが、これを以前の三菱ランサーエボリューションXが搭載していた2Lターボに置き換えれば、最高出力は313ps/6500rpm、最大トルクは43.7kgm/3500rpmだから、自然吸気の4Lエンジンに匹敵する性能を得られる。
トランスミッションもツインクラッチSST(スポーツシフトトランスミッション)とすれば、2ペダルでダイレクト感が伴うスポーティな運転感覚を満喫できる。
そのほかのチューニングも行いやすい。エクリプスクロスのプラットフォームは、ランサーエボリューションXと共通になるからだ。サスペンション形式も、前輪がストラット、後輪がマルチリンクで同じ組み合わせになる。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)は、現状では175mmだが、155mm程度にローダウンすれば、機敏な操舵感と優れた走行安定性を両立できる。
このような提案をするのは、エクリプスクロスの素性が優れているからだ。プラットフォームの設計は比較的古く、車両重量が2WDでも1480kgに達するのは欠点だが、さまざまな車種を通じて走りの解析は充分に行われている。ランサーエボリューションXのメカニズムを移植したエクリプスクロスエボリューションも、優れたスポーティSUVに仕上がるだろう。
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