BMWジャパンが2018年4月18日から受注を開始したBMWのスポーツ・アクティビティ・クーペ、X2。BMWのSUVには、オーソドックスなスポーツ・アクティビティ・ヴィークルのSAVと、クーペのようなスタイルを持つスポーツ・アクティビティ・クーペのSAVがあり、前車は奇数のX1、X3、X5、後車は偶数のX4、X6、そして今回デビューしたX2のラインアップとなる。
ターゲットは1980〜2000年までのインターネットが当たり前の時代に生まれた、成功したミレニアル世代だという。つまり30代のヤンエグ(死語?)向けということだ。
ボディサイズは全長4375×全幅1825ゆき×全高1535mmとX1に比べ全長が80mm短く、全高が75mm低くなっていて、クーペのような低いルーフラインが特徴で、全高1550mm以下に制限される機械式駐車場にも入るのは嬉しい。
このクラスのライバル車といえばメルセデスベンツGLAやアウディQ2。国産車でいえばトヨタC-HRが最右翼。実際、C-HRは全長4360×全幅1795×全高1550mmと、サイズ的にもC-HRにも近い。
ただ、価格帯が違う。C-HRは229万〜292万9200円。いっぽう、X2の価格はFF、1.5L直3ターボのsDrive18iが436万〜481万円、4WD、2L直4ターボのxDrive20iが473万〜515万円と、価格には大きな開きがある。
そのX2の実力がいかなるものなのか、箱根のワインディングで徹底試乗!
文/ベストカー本誌・飯干
写真/奥隅圭之
■BMWのエントリーモデルだがモノが違うと驚愕!
BMWがSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と呼ぶX2の試乗会に出かけ、乗った瞬間「モノが違うわ」と唸らされた。
試乗したのは192㎰/28.6㎏mの直4、2Lターボ、8速スポーツAT(20iは8速AT)のX2 xドライブ20i MスポーツX(車両価格515万円、試乗車はオプション込み585万3000円)。
シリーズ中最も上級となるモデルだが、X2には直3、1.5Lターボ(140㎰/22.4㎏m)、7速DCTのエントリーグレードもあり、こちらは436万円から。2Lは4WD、1.5LはFFのみの設定だ。
BMWでこの価格帯はエントリーモデルのクラスとなるが、そんな雰囲気はみじんもなく、内外装の質感から走りまで「いいもの感」にあふれている。ゆっくり走っている時には路面の荒れをしなやかにいなし、ワインディングでは安心してペースを上げられる。思いどおりに操ることができ、かつての「ホットハッチ」というジャンルは、今こういうクルマに受け継がれているのだと思わされる。
試乗車は11万4000円のオプションとなる225/40R20サイズのタイヤを履いていたが、チープなゴツゴツ感は皆無で、このあたりのセッティングは見事。スタンダードグレードの17インチなら乗り心地とスポーツ性能のバランスがどうなるのかも試してみたいところだ。
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