「タイヤ」で取り回し改善も! 新しい国民車への期待
すでに発売されているカローラスポーツにおいても、実は、もっとも廉価グレードの「X」に標準装備となるタイヤサイズ(195/65R15)での運転感覚が、操縦安定性と乗り心地の両立において国内における適切な選択との印象を筆者は持っている。
外観の好みで偏平タイヤ(※ゴム部分が薄いタイヤ)を志向する傾向が根強いのは承知している。しかし、公道を走る上で、舗装路といえども偏平タイヤの接地面が路面に十分に接していないと感じることもある。
極端な例ではあるが、BMWのi3は、電気自動車(EV)という特殊な背景があるにせよ、これまでの常識を覆すタイヤ寸法を採用してきた。そのように、市販乗用車として性能面で適切であり、かつ造形的にも魅力を失わせないタイヤ寸法と車体の外観という新しい関係を切り拓く創造が生まれてもいい時代に来ているのではないだろうか。
話が飛躍しすぎるかもしれない。だが、TNGAという商品力を車種に応じて最大に引き出す戦略を導入したトヨタが、適切かつ新しいクルマの造形とタイヤの関係を発信してくれたら、大衆車の発展形としてのこれまでのカローラ以上に人々のためのクルマが生まれるのではないか。
小西エンジニアの誠実な言葉を信じる一人として、国内向けカローラセダン、アクシオの登場は待ちきれないところである。
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