2023年5月17日にトヨタ、スズキ、ダイハツの3社が強度で開発したBEVシステムを搭載したBEV軽商用バンを初公開したのに対し、ホンダは2023年10月28日~11月5日のジャパンモビリティショーで2024年春発売予定のN-VAN e:を初公開。BEV軽商用バンが非常に熱い状況になっているなか、軽商用EVの老舗の三菱自動車が、ミニキャブMiEVの実質後継車となるミニキャブEVを2023年12月21日から販売を開始すると発表。その進化ぶりについて見ていく。
文:ベストカーWeb編集部/写真:MITSUBISHI
パイオニアのミニキャブMiEVは苦戦
三菱は2011年8月に世界初の量産BEVであるi-MiEVの技術を盛り込んだBEV軽商用バンのミニキャブMiEVバンの販売を開始し、2012年にはミニキャブMiEVトラックを追加。
その軽商用BEVのパイオニアであるミニキャブMiEVも販売苦戦により2021年に生産中止となり、法人向けは継続されていたが、一般販売を中止。しかし、時代がようやく追いついてきて、2022年11月24日から一般販売が再開されていた。
ミニキャブEVは、ミニキャブMiEVのビッグマイチェン版という位置づけで、今後登場するライバルたちを見据えて大きく進化している。
新世代のEVシステムを搭載
三菱は軽乗用BEVのeKクロスEV(日産サクラと実質兄弟車)を販売し、人気を博している。前身モデルとなるミニキャブMiEVが旧世代のBEVシステムなのに対し、ミニキャブEVはeKクロスEV同様に新世代のBEVシステムに換装されている。
バッテリー容量は従来の16kWhから20kWhへと約25%向上。モーターとインバーターを一体構造とするなどモーターの高効率化を図り、一充電の航続距離はミニキャブMiEVの133kmに対し約35%増となる180kmをマークして大幅進化。
バッテリー性能は向上しているが、AC200V(15A)での普通充電で約7.5時間で満充電となる。これにより、夜間に充電することで営業翌日に満充電とすることも可能となる。
ちなみにオプション設定される急速充電対応キットを装備した場合は、約42分で80%まで充電が可能だ(急速充電器の最大出力電流が60A以上の場合)。
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