今年9月にマイナーチェンジを果たしたテスラ モデル3の日本での納車が始まった。旧型と大して変わらないという人もいるが、キリッと引き締まったフロントマスクはやっぱり魅力的!?
文/ベストカーWeb編集部、写真/Tesla
■空力特性を極めて航続距離がアップ!
世界中でベストセラーを続けるテスラ・モデル3。今年9月にはビッグマイナーチェンジを行い、「プロジェクト・ハイランド」というコードネームで呼ばれてきた新型へと進化したが、このニューモデルの日本での納車がついに始まった。
改めて新型の変更点だが、エクステリアではフロントマスクの変更が大きい。バンパー部分の造形がよりシンプルになり、ライトの目つきも鋭くなっている。
リアに目をやるとテールランプのデザインが「コの字」型になった。リアバンパーのディフューザー部分も変更されているようだ。
こうした変更によって空力特性が改善、従来が0.225だったCd値は(これでも十分スゴイが)、0.219まで小さくなった。
その結果航続距離が伸び、RWDモデルは573km、AWDとなるロングレンジは日本の市販EV最長となる706kmを実現している(国土交通省審査値・WLTCモード)。バッテリー容量やモーター出力などは変わっていないから、改めて空力の効果に驚かされる。
■ロングレンジは25万円のアップ!
インテリアはどうか。テスラ車に共通のシンプルな内装は変わらないが、細かな装備が充実したことがうれしい。
運転席回りでは、ウインカーレバーやシフトレバーがなくなったことが衝撃的。今後はこうした操作も、ダッシュボード中央のタッチスクリーンから行う。おっとそのスクリーンのサイズも、15インチから15.4インチへとわずかに大きくなっている。
オーディオシステムもアップグレードされた。ロングレンジはデュアルサブウーファー+デュアルアンプの17スピーカーを搭載、RWDモデルでも8スピーカーが9スピーカーになっている。ちなみにフロント両席には、ベンチレーション機能も追加された。
後席周りでは、センタコンソール後端に、後席乗員用の8インチのタッチ式ディスプレイが備わった点が新しい。さらにフロントダッシュボードからぐるっと後席のドアパネルまで、アンビエントライトが点灯するようになり、室内の囲まれ感を演出している。
気になる価格だが、こちらはしっかり高くなった。従来524万6000円だったRWDモデルは561万3000円に、626万9000円だったロングレンジは651万9000円へと値上げされている。外部給電機能はないので、国の購入支援補助金は65万円。この金額は来年度も変わらないと思われる。
「バッテリーやモーターに変更なし」ときけば、旧型がお得なようにも思えるが、精悍さが増したフロントマスクをみているとやっぱり新型は魅力的。日本発売からすでに4年が経つモデル3だが、再び新鮮さを取り戻したといえるだろう。
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