GRヤリスが改良を受けて本日正式に発表となった。いわゆる「進化版」と呼ばれるこのGRヤリス、見所は超盛りだくさん。しかもそれが500万円切りと言うんだからもうそれは驚異的としか呼べないんじゃないですかね……。ガッチリ全方位な速報をお届けします!!
文:ベストカーWeb編集長 塩川雅人/写真:トヨタ、編集部
■もはや「神レベル」に達した8ATがスゲー
今回の”進化版”GRヤリスは大きく分けて3つの進化ポイントがあるので、まずその概略からドーンとご紹介しちゃおう。
(1)モータースポーツでも使える8ATの採用
(2)ドライバーファーストのインパネ、スイッチ配置
(3)WRCドライバーシグネチャーモデルの設定
最初は8ATから迫ろう。スポーツカーといえばどうしても「3ペダルMTが正義だ」という固定概念がある。運転してみれば両手、両足を使ったドライビングは特別感があるし、やっぱり操っているという感覚は強い。それだけでSNSでは論争になるくらいスポーツカーの3ペダル信仰は強い。
もちろん3ペダル派の気持ちはわかるけれど、やっぱりモータースポーツにしてもスポーツカーにしても裾野を広げることが急務。だって売れなきゃMTモデルだって作れないし、ATモデルが売れればMTモデルの価格だって抑えることができるわけで。特にユーザーの裾野を広げたいという思いはモリゾウさんも同じだったようだ。
そこでラリーやレースで鍛え上げた8AT「GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(GR-DAT)」を追加設定した。2ペダルでしっかりとブレーキ操作に集中することができ、しかも渋滞などでも我慢を強いることなく走ることができる。もちろんAT限定免許のユーザーでもOKなのだから、この8ATモデルの設定は大英断というべきだろう。
余談だがプロドライバーでなければサーキットなどのタイムは3ペダルよりもGR-DATのほうが速いという……。価格はRZが448万円(6MT)/483万円(8AT)、ハイパフォーマンスパッケージが498万円(6MT)/533万円(8AT)だ。
■ドライバーを大事にしたコックピットに見所あり
進化版GRヤリスの第二の見所はドライバー第一主義のドライバーズシート。ドライバーに情報を集約すべく、全体的なインパネなどの誂えをドライバー寄りに設計している。編集担当が実物を見た際に感じたのは「プロボックスぽさ」だ。
誤解しないでほしいのだが、GRヤリスの内装が商用車ライクというわけではない。とにかく運転する人のことを考え抜いたデザインはプロボックスと共通する設計思想を感じたのだ。余計な装飾は一切捨てて、フルハーネスをした状態でも必要なスイッチに手が届く設計は、プロボックスの牛丼の袋をぶら下げられるフックと同じくらいこだわっているはず。
それくらいユーザーの行動を分析した結果が進化版GRヤリスのコックピットなのだ。また直立サイドブレーキなどのオプションもあるように、その設計思想はずば抜けたマーケティング調査が行われているようにも思う。
座ってみると近年のクルマには珍しいグルッとドライバーを囲う雰囲気があり、運転席というよりもコックピットと呼ぶのがふさわしいほど。ぜひ着座してほしい!!
コメント
コメントの使い方カッレとオジェ・エディションはGRMNをベースとして更に高いだろうと予想されてましたから
同等の価格に落ち着いたのは、100台争奪戦に拍車を掛けるでしょうね。良心的ではあっても絶対欲しい人にとっては辛い。
個人的には、MCの性能・内容アップ的に40万ちょっとの上昇で済んでる方は格安ですが、ATの方は高いなと感じます。