2024年4月18日13時30分、待ちに待ったランクル250が発売となった。そこで、自動車ライターが、首都圏のディーラーへ直撃。もちろん、本気で買うためである! はたして結果はいかに?
文/青嶋勇樹、写真/トヨタ
■始まって以来の千客万来? はたしてランクル250はまだ買えるのか?
2024年4月18日夕方、心臓をバクバクさせながら首都圏の某トヨタディーラーの駐車場へ愛車を停めた。停めるやいなや営業マンが走ってきた。開口一番、ランクル250を買いに来ました、と営業マンに伝える。
営業マンの顔がやや曇り気味になったのが気になったが、ショールーム内を案内されるままに椅子に座る。周りを見ると思ったよりも来客が少なく2組ほどしかいない。
飲み物を飲みながらスマホをいじっていると、10分ほど経っただろうか、細身でスタイリッシュな営業マンがやってきた。
「ランドクルーザー250でございますね。お客様、大変申し訳ございませんが、もう当店の販売枠は埋まっております……」。
え、発売日なのにもう完売かよ! という突っ込みが喉元まででかかったが、なんとか理性で抑え、もう売れちゃったんですか? 受注予約は今日からじゃないんですか? と聞いてみると、
「当店では8台の販売枠がありましたがすでに予約は埋まっています。そのほかに30人ほどのキャンセル待ちの方々がいらっしゃいます。初めて当店で購入される方でしょうか? 初めての方はお断りさせていただいています」。
……マジか、しばし15秒ほど沈黙……。
8000台限定のZXファーストエディションやVXファーストエディションはさすがに無理かなあと思っていたが、カタログモデルはまだ買えるだろ、という目論見は大外れ。
ガックリきていると、
「KINTO(サブスク、フルサービスのカーリース)」なら納期5~8カ月ほどですヨ。通常の新車販売ですと、すでに2026年3月(つまり2年分)まで販売枠が埋まってしまいましたから、次の受注予約は2年後以降になります。早くお乗りになりたければKINTOをおススメします」。
ふうぅ、そうは問屋はおろさないぜ。なんだ、実質受注停止じゃんか。即諦めます……と営業マンに告げて1店舗目を後にした。恨むべくは、後ろの商談テーブルでは、受注予約ができた幸せ絶頂のお客に、やたら声のデカい営業マンが、大きな声で「お客様のVXガソリン車は10月納車枠となります……」。ああ、やんなる。敗者の気分だ。聞きたくなかった、むなしすぎる~。
■抽選販売を受け付けてます!
ハイハイ、2店舗目。今度は1店舗目からかなり離れた他府県の郊外のディーラー。こちらもランクル250の発売日にしては、お客はまばら。今日発売というのに、みんな焦っていないのかあと、内心思いつつ、キレイなお姉さんに案内されて商談テーブルへ。
すると、またまたイケメン30代中盤とおぼしき営業マンが、さわやかな笑顔で「ランクル250ですね。今予約が殺到していまして大変な状況になっております。申し訳ございませんが当店には初めてのご来店でしょうか?」
このディーラーで昔新車を買ったことがあるので、ドヤ顔で違いますよ、と答える。担当の営業マンは誰ですか、など細かく聞かれた後、やっと本題を切り出した。
「昔からおつきあいのあるお客様にはお声がけをさせていただいていたり、価格などの細かい情報こそお伝えしていませんが、すでに予約をいただいております。当店では抽選販売方式をとっております。
本日から4月24日までファーストエディションの抽選販売申し込みを受け付けています。そのほかのカタログモデルは4月27日まで受け付けています」。
抽選販売とはいえ、買えるかも……という希望の光は見える。しかし、次の営業マンの言葉でうちのめされたのだった、ふぅぅぅ。
「長期ローンや下取り車あり、ボディコーティング、メンテナンスパック加入という条件があります。あと、私が提案するディーラーオプションも付けていただきたいです。もし抽選に当たっても、お客様の情報を見させていただき、本社で審査のうえ、販売するかどうか決めさせていただきます」。
あ、いや、俺、お客だよな。こんなに強気でいいの……、という感じで頭のなかがグルグル???状態に……。
まあ、たしかに1年間の転売禁止、海外の転売禁止などの誓約書を書いたハズのランクル300やアルヴェルが公然と中古車市場に高値で流通しているのを見てるから、こうなるのもしょーがないか。それにしても転売ヤー撲滅できないのかねえ。
抽選に当たれば買える……、かなり昔にそのディーラーで新車を買ったことがあるとはいえ、ほぼ一元の客だから、ムリだろ-と諦めた。だって、抽選当たっても納期は1年になるのか、2年になるのかもわかりませんと言われちゃ、ヤメヤメ。
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