頭文字D 30周年記念スペシャルコラボ WRCチャンピオンのカッレ・ロバンペラと『頭文字D』の藤原拓海が夢の競演!!

動画でGRカローラをドライブした理由

 カッレはWRCのトップドライバーであると同時に無類のドリフト好きでも有名。ドリフトと言えば日本が発進したクルマ文化だが、カッレはトヨタワークス入りする前からエビスサーキットで開催されるドリフトイベントに参戦するなど筋金入り。

カッレにとってGRカローラはドリフト用の愛車的存在 (C)Suguru Saito / Red Bull Content Pool
カッレにとってGRカローラはドリフト用の愛車的存在 (C)Suguru Saito / Red Bull Content Pool

 2023年にエビスサーキットで開催されたフォーミュラ・ドリフト・ジャパン第2戦にスポット参戦し、単走、追走ともに優勝している。その時のマシンはCUSCO RacingがチューニングしたレッドブルカラーのトヨタGRカローラで、今回のスペシャル動画でドライブしているマシンなのだ。なぜGRカローラ? と思った人もいるかもしれないが、このような経緯があるのだ。

カッレと『頭文字D』

 カッレは幼少の頃に『頭文字D』を読み藤原拓海のドライビングにインスパイアされたという。実際に2020年のWRCラリージャパンのレース後には「『頭文字D』で豆腐を運ぶように運転した」と自らのドライビングについてコメントしていたし、撮影現場でのインタビューでは『頭文字D』、藤原拓海へのリスペクトのコメントも出していた。

カッレは『頭文字D』&藤原拓海をリスペクト (C)Jason Halayko / Red Bull Content Pool
カッレは『頭文字D』&藤原拓海をリスペクト (C)Jason Halayko / Red Bull Content Pool

 サッカー界では『キャプテン翼』が世界中のトッププレイヤーに影響を与え際されている。バレーボールも『ハイキュー』がそう。カッレの件からもクルマ界において『頭文字D』 の偉大さを物語るエピソードと言えるだろう。今後さらに影響を受けた子どもたちが世界のトップドライバーが続出することになるだろう。

カッレはご満悦

 実はベストカーWebは今回のスペシャル動画の撮影現場に一部同行させてもらった。今回の動画ではヒルクライム、ダウンヒルでドリフトバトルを展開するのだが、その舞台に選ばれたのは、青森県の岩木山の有料道路「津軽岩城スカイライン」。ここを5日閉鎖して撮影が行われるという壮大なプロジェクト。

撮影現場となったのは69のコーナーがある津軽岩木スカイライン。5日間閉鎖して撮影 (C)Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool
撮影現場となったのは69のコーナーがある津軽岩木スカイライン。5日間閉鎖して撮影 (C)Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool

 日本にはいろいろな峠道があるなか、「津軽岩木スカイライン」は麓から8合目までの9.8kmの間に69のつづら折れのコーナーがあることで有名。カッレのカーナンバーと同じ69のコーナー数というのも素晴らしい演出だ。

 カッレは今回の撮影現場となった「津軽岩木スカイライン」をかなり気に入ったようで、「このような峠でドリフトすることは私の長年の夢でした」とご満悦。

岩木山の駐車場で2台は出会う…… (C)Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool
岩木山の駐車場で2台は出会う…… (C)Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool

カッレのドライビングを助手席で体験

『峠最速は誰だ | 頭文字D藤原拓海 vs WRCカッレ・ロバンペラ』においてヒルクライムは明るいうち、AE86との絡みは夜間となる

 今回の撮影同行のご褒美? として、カッレのドライブするRed Bull GR COROLLAに同乗させてもらった。この原稿を書いている担当は、モータースポーツ担当ながら”生のカッレ”に合うのは初めて。ビックリするくらい華奢な雰囲気で笑顔がさわやか。元F1チャンピオンのハッキネンを彷彿とさせるシュッとした出で立ち。レーシングスーツは着ているが、フィンランドの好青年といった雰囲気で、お世辞にも運転が上手いようには見えない。ましてやWRCのチャンピオンには見えない。

カッレは嫉妬するくらいスッキリとしたフィンランドの好青年
カッレは嫉妬するくらいスッキリとしたフィンランドの好青年

 横に乗せてもらった感想は、凄い。このひと言につきる。これまでもいろいろなトップドライバーの横に乗せてもらった経験があるが、この人たちに共通するのはコントロールの範囲が広く常に余裕があること。だから想像を絶するスピードでコーナーに侵入しても横に乗っていてまったく怖くない。当然自分では無理なほど深いブレーキング、クルマが流れても余裕しゃくしゃく。脳みそが移動するような横G、胃袋が上下する感覚になるブレーキングによるGなど、自らの運転では不可能な領域を体験できるのは幸せだし役得。ドライビング後に「本機走りの何%?」と聞いたところ、「60%くらい」とあっさり。「俺の300%が60%……」、当たり前だが恐ろしい世界だ。

 実は助手席で「F1に興味はない?」と聞いたところ、「もちろんあるよ。内緒だけどF1をテストドライブするかもしれない」との回答。その言葉どおり、この動画撮影の約1か月後の2024年11月にF1テストドライブが実現。レッドブルの最新マシンのRB20ではなく2012年型のRB8だったが、F1転向もあるかも!?

超人的なドライビングを披露してくれた
超人的なドライビングを披露してくれた

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