これぞ日産の本気か!? まもなく発売される新型EV[N7]の性能がぶっ飛んでる件!!!

これぞ日産の本気か!? まもなく発売される新型EV[N7]の性能がぶっ飛んでる件!!!

 まもなく日産は、中国で新型EVセダンN7を発売する。その詳細を見てぶっ飛んだ。リーフの2倍も回るモーターに驚異の充電性能、話題のディープシークを使ったインフォテインメントまで、これなら世界で戦えるじゃないの!!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:東風日産、日産自動車

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ポルシェ タイカンを超えるボディ剛性!

4月に発売が開始されるという日産N7
4月に発売が開始されるという日産N7

 中国では広汽トヨタが電動SUV「bZ3X」を発表したばかりだが、まもなく日産も新型車をリリースする。2024年11月に初公開された電動サルーン「N7」だ。

 3月1日に東風日産が開いた技術説明会で、その「N7」の詳細が明らかになった。近ごろの日産は苦戦ばかりが伝えられるが、N7の出来はそのイメージを覆す骨太なものだった。

 まずはプラットフォーム。「天演」と名付けられたN7の車台は、素材に1700MPaという強度を持つ鋼材を用い、なんと5万Nm/degというねじれ剛性を誇る。ポルシェ タイカンの剛性値が4万Nm/degと聞けば、そのすごさが分かるだろう。

 軽量化の点でも抜かりはない。シャシーに電池セルを直付けする「セル・トゥ・シャーシ」という工法で重量増を抑えたほか、フロントにある全長878.7mmという衝突緩衝梁が、ボディサイドのアルミ合金ドアビーム(サイドシル幅なんと250mm!)と相まって高レベルで乗員を保護する。

 バッテリーについては詳細が明かされなかったが、800Vアーキテクチャで480kW充電に対応したもの。7分未満で400km走行分の充電ができるというから相当なキャパシティだ。多様なエネルギー動作モードで暖房エネルギーも抑えられる他、セルに4本の長釘を刺す熱拡散実験にも合格しているという。

2万5000回転回る高性能モーターを搭載!

14 in 1という高集積型eアクスルを搭載
14 in 1という高集積型eアクスルを搭載

 さらにすごいのはモーターだ。N7はモーターやインバータなど、なんと14のユニットを一つのケースに収めた「14 in 1」のeアクスルを採用し、CAN通信の100倍以上という1/10000秒の応答速度を実現した。しかもそのサイズは世界最小で、ケース高さは325mmというのだ。

 さらにモーターの最高回転数は2万5100回転。近ごろ話題のシャオミSU7ウルトラの2万7200回転には及ばないが、リーフの1万500回転の2倍以上という回転数(=高効率)だ。N7はこのモーターを前後に搭載する4WDモデルも設定するはずだ。

 ダイナミック性能もあなどれない。横剛性を高めた足回りと230mmというサスペンショントラベル量により、高い車両安定性を実現した。5ミリ秒以下のエアスプリング調整速度、秒間100回という電制ダンパーの制御によって、快適性も確保しているという。

 これらのシャシー技術を応用して車体姿勢やシート(!)の制御も行う。ロールやピッチング、凹凸路での上下動などを抑えることができ、乗員の乗り物酔い抑制にも大きな効果があるそうだ。

日本にやってくる可能性も!?

動的性能評価には日産の元トップガン加藤博義氏も傘下したという
動的性能評価には日産の元トップガン加藤博義氏も傘下したという

 中国となると自動運転が無視できないが、このあたりもN7は抜かりがない。現地の自動運転ベンチャー「モメンタ」と組んで、NOA(ナビゲーションとリンクしたオートパイロット)を実現した。高速道路はもちろん都市部の複雑な交通モードにも対応するようだ。

 コックピット回りのインテリジェント化だが、クアルコムの通信SoC「Snapdragon8295」を搭載し、音声による各種指示やシーンカスタマイズなどができるのは当然。今回すごいのは今話題のAI「ディープシーク」をいち早く導入したことで、ドライブ提案や名所解説など、幅広いエージェント機能が実装されるとおもわれる。これらの仕組みは日産の新ソフトウェア「NISSAN OS」上で稼動するはずで、ネットを通じて機能のアップデートも行われるはずだ。

 ここまで見てくるとN7の「戦闘力」は実に高いと思われる。あとは価格だが、現時点では20万元程度(約400万円)といわれており、これまた競争力あるプライスだろう。

 気になるのはこのN7の輸出の可能性だ。東風日産は技術発表会で「N7は世界に向けたグローカルモデル」と紹介した。グローカルとは「地球規模の視野を持つローカル製品」ということだが、そのテイでいけば、N7は海外でも販売される可能性があるということになる。

 まず想定されるのは欧州だが、手頃なEVは日本でも待ち望まれている。既成の枠組みに捕らわれない大胆な発想を、日産には期待しよう!

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