前向きな理由で改名したクルマ
●フォード F-150→ロボ
アメリカのフォードがリリースするF-150は世界で最も著名なピックアップトラックのひとつ。
つまりF-150と聞いてフォードのトラックをすぐにイメージする人は多い。
ところがアメリカの隣国であるメキシコでは、F-150は別の車名で販売されている。
その車名がスペイン語で「狼」を意味するロボ(Lobo)なのだ。
たしかにパワフルに荒野を駆け抜ける能力を持っているピックアップトラックが「狼」の名を持つのは適切に思えるし、むしろなぜ本国をはじめとする多くの国ではF-150の名称が使われているのか不思議に感じるほど。
とはいえ、1975年の登場以来、アメリカを代表するピックアップトラックの名としてF-150は十分に知れ渡っていて、今さら改名する必要はないのも事実。
フォードがメキシコで車名を変更したのは、作業用トラックと個人用とで名称を分けるという戦略によるものともいわれている。
たしかに、無機質な感じもあるアルファベット+数字よりも「狼」のほうが個人で乗るクルマにはフィットしそうだ。
フォードがメキシコでロボの名称を使うようになったのは1997年からだが、その後はアメリカで販売するモデルにもロボの名称を逆輸入している。
世界中には6000を超える言語があるともいわれていて、言語が変われば音に対する意味が変わってしまうのは避けられない。
だから母国とは違う名称を持つクルマがあるのも仕方がないことではある。
この問題は、これからもメーカーの命名担当者を悩ませてしまうだろう。
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