使い勝手では軍配! 「5ドア」の長所と短所

【5ドアの長所】
・後席から乗り降りができる
→3ドア車の後席乗り降りの苦労を知っていると、そのありがたみは絶大。
・後席のレイアウト変更がしやすい
→シートバックを倒したり、起こしたりする操作が後席側からできる(3ドアだと前席側からやらなくてはならないため、非常にやりづらい)。
・側突時の車体剛性を上げやすい
→Bピラーを車両中央に配置できるためサイドからの衝突に対して強い構造を作りやすい。
【5ドアの短所】
・後席乗降性を犠牲にせずに、ルーフラインを下げて格好よくすることが難しい。
欧州市場では3ドアハッチバックが近年も存在

国産3ドアハッチバックは随分前に消滅したと書いたが、欧州市場には最近まで3ドアハッチバックが設定されていた。
例えばフォルクスワーゲンのポロやゴルフ、BMW 1シリーズ、メルセデス Aクラス、アウディ A3など、Cセグメントの猛者たちには3ドアが実在した。
ただし、BMWはFF化した現行モデルで5ドアハッチバックのみとなり、Aクラスも現行型では5ドアのみとなった。欧州市場にも3ドア消滅の波が来ているようだ。
ちなみに日本メーカーでも、欧州で販売されていたヤリス(日本名ヴィッツ、2010-2019年)をベースに、2019年2月に限定150台で販売されたヴィッツGRMNは、3ドアだった。ほかにも、先代モデルのスズキ スイフト(2010-2016年)にも3ドアがあった。
◆ ◆ ◆
クルマは使い勝手がいいほうが良い。しかし、どんなに不便であろうとも、3ドアでなければ実現できない魅力があれば、惹かれるユーザーはきっといる。
昔のように、3ドアハッチが再び流行ることは考えにくいかもしれないが、この「GRヤリス」が起爆剤になることを期待したい。
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