■コンディション重視ならば、初代インテRは4ドア狙い!?
1995年に登場したクルマのなかから次に取り上げるのはホンダ「インテグラタイプR」だ。
初代インテグラタイプRは、3ドアハッチバックと4ドアセダンが設定されていた。搭載されている1.8L直列4気筒VTECエンジンは、最高出力200psを発生。組み合わされるトランスミッションは、2~5速がクロスした5速MTを採用。徹底したボディ補強と軽量化が施され、当時FF最速のクルマだった。
現在、初代インテグラタイプRの3ドアハッチバック車の中古車はわずか26台しか流通していない。こちらも流通台数が減少した11月初旬に約166万円の最高価格を付けたが、平均価格はほぼ約145万円を維持している。
しかし、中古車の平均走行距離は右肩上がりで延びており、3カ月前の約10万kmから現在は約12.3万kmまで延びている。価格帯は約65万~約280万円で、最高値の中古車は走行距離1.7万kmのワンオーナー車というバリモノだ。
一方、初代インテグラタイプRにのみに設定された4ドアセダンの中古車の流通台数はわずか13台で、平均価格は3カ月前の約110万円から現在は約142万円まで値上がりし、3ドアハッチバックと差のない価格となっている。中古車の価格帯は約98万~約230万円で、3ドアハッチバックと比べると走行距離が少なく、修復歴なしの物件が多いことで、中古車のコンディションは4ドアセダンのほうが3ドアハッチバックよりよさそうだ。
しかしルールで解禁となると、コレまでの傾向からすると、安い100万円以下の中古車のほうが市場から姿を消していく。2020年の年末には3ドアハッチバック、4ドアセダンともに100万円以下の初代インテグラタイプRはなくなっている可能性が高い。
■WRC復活による影響か! ランエボIIIは風前の灯火
そして、当時WRCで現トヨタチーム監督のトミ・マキネンがドライブして圧倒的な強さを誇った三菱 ランサーエボリューションIIIも、1995年に登場したモデルだ。すでに流通している中古車は1台しかなく、もはや市場から姿を消すのは時間の問題といえる。
国産車が世界で注目されるのは誇らしい反面、手頃な価格で購入できる中古車がどんどんと海外に流通して若い子に手が届かなくなるのは非常に寂しいことである。
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