【メーカーとユーザーが乖離】凋落のトリガーを引いた国産名車5選

トヨタカリーナ(6代目)

販売期間:1992~1996年

3代目で統合されて以来、若者向けがカリーナ、年配向けがコロナという形で差別化されていたが、カリーナもタダのオヤジセダンになってしまった

 スポーティな味わいのセダンとして人気の高かったカリーナだが、カリーナEDの誕生以降は脇役に回った。

 が、1988年に登場した5代目カリーナまでは実用性の高いワゴンのカリーナサーフを設定し、アウトドアレジャーを楽しむファミリーも魅了している。

 兄弟車のコロナほどフォーマルに振る必要がないから、スポーティ感覚を前面に押し出した。これもカリーナを愛するファンを生んでいる。

 が、1992年に発売された6代目あたりから影の薄い存在となってしまった。この6代目は環境対策にいち早く取り組んだファミリーカーとして注目を浴びている。

1996年にデビューした7代目は2001年まで販売されたが、アリオンに引き継がれたため、カリーナの車名は31年で消滅

 しかし、歴代のカリーナの中で唯一、スポーツツインカムを積むGTシリーズを設定しなかった。デザインもスポーティさとかけ離れていたし、マイロードなどの特別仕様車を連発したことによりコロナの廉価版というイメージが定着したのである。

 これがファミリー派のセダン離れを引き起こした。

 1996年に登場した7代目は原点回帰を狙い、ストレート基調の歯切れのいいデザインを採用した。また、スポーツツインカムを積むGTを復活させ、若者の取り込みを狙った。 

 が、時すでに遅しで、販売台数は伸びなかったのである。

 トヨタはカリーナの継続は難しいと考え、コロナとともに名門ブランドの開発打ち切りを発表した。その後継としてアリオンが企画されたが、カリーナほどの輝きは見せていない。もう少し、時代を見る目があれば、21世紀までカリーナは生き残れたはずだ。

カリーナの後継モデルとして登場したアリオンは現行モデルが2代目となる。2月中旬の段階で受注生産となっているので、2020年中の消滅の可能性もある

【画像ギャラリー】かつてはスポーツセダン&クーペとして若者を魅了したカリーナ

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