Fモデルの苦戦が既存モデルにも影響!?
しかしこのようなことが一般ユーザーに伝わっているのだろうか? レクサスにとってスポーツは何か? ということが今ひとつ浸透していないような気がする。
ひとつには御三家に比べてモータースポーツに関わる歴史が浅いことが挙げられると思う。
BMW はその昔シュニッツァーなどとともにグループAなどツーリングカーのレースに積極的に参戦していた。
あの時代はそのレースに出ることによって性能を磨き一般車両にフィードバックされる技術もたくさんあったので、メーカーとしてもレースに参加する意味があった。
ニュルブルクリンク24時間レースのようなほぼ一般車両で走行するレースならもちろんそこからフィードバックできる技術的なものがあるだろう。
しかしそれ以外のカテゴリーでは、レースを走るクルマそのものが一般車両とはかけ離れていて、そこから吸収できるノウハウはそれほど多くはない。
それでもレースを行うことによるパブリシティ効果は大きなものがある。レクサスも日本のスーパー GTを長く戦ってきたが、ここに来てレーシングモデルをトヨタのスポーツブランドであるGRに置き換えたのだ。
今はヤリスやスープラといったトヨタのスポーツモデルを前面に出すべきとの判断だろう。こうなってくるとレクサスFモデルの方向性、つまり立ち位置を考え直す必要がある。
レクサスにはFモデルの流れを汲むFスポーツというモデルが存在する。
この方式はBMWのMスポーツ、メルセデスのAMGオプション、アウディのSモデルと同じように、メインとなるFシリーズのエクステリアやインテリアにフォーカスしたモデルで、真のスポーツモデルではない。
その流れは今やSUVのNXやRXにも及び、フルラインFスポーツとなっている。当然Fシリーズの苦戦がFスポーツを設定している既存のモデルにも影響することが予想されるのだ。
プレミアムスポーツとしてパワーアップと4WD化は必須
レースからも距離を置いたFシリーズがドイツ御三家と対等に戦うにはどうすればいいのだろうか?
やはりさらなるポテンシャルアップにほかならないと思う。
まずは現在のヤマハの技術が採用されている5.0L、 V8 自然吸気エンジンのさらなるパワーアップだが、ハッキリ言ってこのエンジンは捨てがたいほどにレスポンスが速く、さらにサウンドがいい。
サウンドはスピーカーを使ったアクティブ・サウンド・コントロールなのだがこの音質は維持したい。
そして現行V8をツインターボ化して600psオーバーを達成する。さらにこれだけのパワーは現在のFRでは耐えられないので4WD化を行うのだ。
4WDシステムはRAV4で採用されたダイナミックトルクベクタリングAWDを応用して、アクティブなトルクベクタリングを行い異次元のコーナリングを達成する。
トルクベクタリングではこれまでにもGS Fに標準装備されていた電子制御のTVDがあるが(RC Fはオプション)、さらに軽量でシンプルなダイナミックトルクベクタリングAWDをパワーに対応するチューンを施して装備。
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