■車検
こちらも陸運事務所の混雑緩和のため早い時期に軽自動車、登録車ともに
「車検の有効期限が3月31日(火)までの車両は、自賠責保険も含め4月30日(木)まで申請の必要なく延長」
と発表されていた。
さらに、緊急事態宣言発令直後の4月8日(水)には、緊急事態宣言の対象となる一都六県で登録された車両を対象に
「車検の有効期限が2020年4月8日(水)から5月31日(日)までの車両も同様に、6月1日(月)まで延長。自賠責も車検の更新時まで猶予される」
という発表があった。
このため車検に関してはとりあえず慌てる必要はないが、任意保険については「契約が本来の車検時期と同時」ということもあり、ウッカリ無保険になっていたということも考えられるため、不安な人は自分の保険会社に確認して欲しい。
■自動車税
●支払いの分割、猶予
毎年ゴールデンウイーク明けに送付され、5月中が支払期限になる自動車税は平時でも重い出費である。
さらに2020年は新型コロナウイルスにより収入減などの影響を受けている人だと、本当に重い出費となることもあるだろう。
自動車税の支払い期限の猶予、分割について東京都自動車税コールセンターに問い合わせてみたところ
「自動車税の分割払いは現状でも事情によっては認められることがあります。また支払期限の猶予に関しても現在発表はありませんが、国で検討中のようなのでその可能性は考えられます」
という回答だった。
■本来なら3月中に行いたい登録抹消
自動車税税は、2020年4月1日現在の所有者のところに支払い通知が郵送され支払いとなるため、「乗らないけど保管しておくクルマがある、クルマを解体する」といった場合には3月31日までに一時抹消などの手続きが必要だ。
そこに3月は車検も多いため陸運事務所は毎年大混雑となるのだが、2020年は新型コロナウイルス騒動である。
そのため、この手続きは4月15日(水)まで猶予されることになっている。
なお、個人売買などによる車検と登録が残ったままの名義変更に関しては、今までと変わらず4月1日現在の所有者のところに自動車税の通知が郵送されるので、この点は注意して欲しい。
■自動車ディーラー
筆者は4月8日(水)に所用があったため、都内自動車ディーラーに出向いたのだが、自動車ディーラーは販売、整備ともに平常営業だった。
ただ新型コロナウイルスの影響によりすでに生産が停止している工場があり、新型車の登場時期も予定どおりとならない、整備に関してもパーツ供給が滞る可能性というのも十分考えられる。そのため、全体的に納期の遅れの可能性をユーザーに強調しているとのことで、ユーザー側も「平時のように予定通りには動かない」という気持ちでいたほうがいいだろう。
中古車に関しては、現車があるだけに納期に関しては有利だが、新車同様に整備や前述した陸運事務所への往来などにより、こちらも納期の遅れは想定しておいたほうが無難だ。
(編集部注:4月10日(金)時点で各社に取材したところ、各メーカーとしては「原則として各販売会社の判断に任せる」としつつ、(緊急事態宣言が出ている)首都圏を中心とした大手ディーラーは、「時短営業」にて対応中。
つまり定休日以外は営業する。詳細は各社の公式サイトを参照してほしいが、(自粛要請職種ではないこともあり)自動車整備や点検、各種手続きは重要なライフラインのひとつであるという判断であろう。ぜひとも頑張って、この難局をユーザーとともに乗り切ってほしい)
新型コロナウイルスの影響に対する自動車関係の手続きの対応は、行政のWebから公式な情報を得ようとする際になかなかたどり着けないのは難点だが、全体的に早期かつ的確に行われ、温情もあるものとなっている。
そのため、自動車関係の手続きに関しては一度自分に関係するものがないかを落ち着いて確認し、「不安を感じた、わからない」といった場合には、それこそ窓口の混雑を防ぐため担当部署に電話で問い合わせてほしい。
いずれにしても一人一人が正しい行動を行い、早期に新型コロナウイルスが収束するよう願いたい。
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