■わずか3カ月で中古車価格が大幅下落! 後期型も狙い目に
現在、ハイブリッド車プリウスの現行型中古車の流通台数は、約3950台と非常に多い。3カ月前の2020年2月中旬の時点では約3500台だったのだが、3月の需要期が終わった途端に増加し始めて、わずか1カ月で450台も増加しているのだ。流通している中古車のうち、約500台が現行型から設定された4WD車となっている。
中古車の平均走行距離を見てみると3カ月前が約2.7万kmだったのに対して、5月は約2.8万kmとわずか1000km延びた程度。このことから中古車市場に増えたプリウスの中古車は、あまり走行距離が延びたクルマではないことが想像できる。それを踏まえて中古車の平均価格の推移を見てみると、3ヵ月前は約197万円だったのだが、5月は約192万円とわずか3カ月で5万円の値落ちを記録した。
たった5万円と思うかもしれないが、現行型プリウスの平均価格はこの1年で約12万円しか値落ちしていないのだ。月平均で言えば1万円となるが、需要期を含んだ直近3カ月は普段の倍近い値落ち幅を記録しているのだ。
さらに詳しく見てみると、2015年~2018年式の前期型中古車は3カ月前の約187万円から今月は約180万円へと7万円の値落ち。一方の後期型の2018年~2019年式も約253万円から約240万円へと11万円の値落ちを記録しているのだ。人気薄の前期型だけでなく、新車の販売が好調な後期型も値落ちとなっているのだ。
■新車では高いPHVも買い時 注目のグレードは!?
現行型プリウスの中古車の価格帯を見てみると、約90万~約395万円で100万円を切る物件が増えている。そのいっぽうで、300万円を超える高額車はドレスアップ済のカスタム車が中心だが、その台数自体はかなり減少傾向となっている。
例えば、新車時価格334万5100円の最上級グレードの「Aプレミアムツーリング(2WD車)」は、わずか走行距離480kmの中古車が315万円というプライスが付いている。総支払額でも約30万円は割安に手に入れられるようになっているのだ。
もっと衝撃的なのは、「1.8S」ならば走行距離4kmというプリウスが諸費用込みの乗り出し価格約220万円となっているのだ。これはもはや暴落と言えるレベルだろう。
一方のプリウスPHVの中古車は、流通台数が約480台と先代と比べるとかなり多め。しかし、3カ月前の流通台数が約450台なので、微増というレベル。中古車の平均走行距離は3カ月前が約1.7万kmで5月は約2万kmまで延びている。
この走行距離の延長にリンクして、平均価格は3カ月前の約260万円から5月は約247万円と約13万円の値落ちとなり、値落ち幅ではハイブリッド車のプリウスを上回っているのだ。現在の現行型プリウスPHVの価格帯は約150万~約450万円。高価格帯はカスタム済みのクルマに加えて、「GRスポーツ」が並んでいる。
そのいっぽうで、100万円台の中古車は走行距離が多いか修復歴ありのワケあり車。しかし「Sナビパッケージ」や「S」であれば、諸費用を含んだ乗り出し価格220万円という中古車がゴロゴロしている。
約200万円で良質な現行型プリウスやプリウスPHVが手に入るようになっている中古車相場。新型コロナ禍による影響はかなり大きいということがわかる。
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