現行ムーヴは後席スライドドア化で、タントとの距離がグッと近くなった。では同じダイハツのスライドドア軽として選ぶなら、ムーヴとタントのどちらが正解なのか? 価格、広さ、使い勝手から考える。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ムーヴのちょうど良さがいいのよ!! 今や貴重な100万円台でスライドドアって神じゃないか!?!?(9枚)画像ギャラリームーヴは“ちょうどいいスライドドア軽”として魅力大
現行ムーヴ最大のトピックは、やはり後席両側スライドドアの採用だ。歴代ムーヴといえばヒンジドアの軽ハイトワゴンという印象が強かったが、現行型は一気に使い勝手を変えてきた。狭い駐車場での乗り降り、子どもの乗せ降ろし、荷物を持った状態での開け閉め。このあたりは、やはりスライドドアが強い。
ただし、タントほど背は高くない。ムーヴのボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mm。タントの全高1755mmに対して100mm低く、見た目も走りの感覚も軽快だ。室内高はムーヴが1270mm、タントが1370mmだから、頭上空間ではタントが明確に上回る。一方で、日常の買い物や通勤、送迎中心ならムーヴでも不足感は小さい。
価格面でもムーヴは有利だ。ムーヴはLの2WDが135万8500円、売れ筋になりそうなXの2WDが149万500円、Gの2WDが171万6000円、ターボのRSが189万7500円。タントはLの2WDが148万5000円、Xが161万7000円、Xターボが173万2500円。単純な入口価格ではムーヴが12万6500円安く、X同士でも12万6500円差となる。
タントは広さと子育て性能でやっぱり王者感あり
燃費もムーヴが健闘する。2WDのWLTCモード燃費は、ムーヴのNA系が22.6km/L、RSが21.5km/L。タントはL/Xが22.7km/L、Xターボが21.2km/Lだ。NA同士ならほぼ互角、ターボ同士ならムーヴRSがわずかに上回る。つまりムーヴは、スライドドアの便利さを取り入れつつ、価格とサイズをほどよく抑えた“ちょうどいい選択”なのだ。
一方のタントは、やはり軽スーパーハイトワゴンの王道だ。ムーヴより背が高く、室内高も100mm大きい。この差は数字以上に効く。小さな子どもを立たせる、チャイルドシートに座らせる、後席で荷物を整理する。こうした場面では、タントの背の高さが頼もしい。
さらにタントには、助手席側のピラーをドアに内蔵したミラクルオープンドアがある。前後ドアを開けた時の開口部の広さは、ムーヴにはない大きな武器だ。ベビーカーや大きめの荷物を積む頻度が高い人、祖父母の送迎で乗り降りのしやすさを重視する人なら、タントのありがたみはかなり大きい。
では、どちらを買うと幸せか。結論はわりとハッキリしている。普段は1〜2人乗車が中心で、たまに家族を乗せる。駐車場での扱いやすさ、価格、燃費、軽快感を重視するならムーヴがいい。タントほど大きく見えず、それでいてスライドドアの便利さはしっかり味わえる。このバランスが実にうまい。
反対に、子育て真っ只中でチャイルドシートを頻繁に使う、後席の広さを最優先したい、家族のメインカー的に使いたいならタントが正解だ。価格は上がるが、そのぶん空間の余裕と乗降性で取り返してくれる。
同じダイハツのスライドドア軽でも、ムーヴは“普段使いのスマート派”、タントは“家族使いの安心派”。迷ったら、後席をどれだけ使うかで決めればいい。後席が毎日の主役ならタント。前席中心で、ときどき後席ならムーヴ。幸せの答えは、そこにある。
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