新型コロナ禍で続く遠出自粛 「チョイ乗り連発」のシビアコンディションから愛車を守る方法とは

■近所へのチョイ乗りだけはバッテリーに対しても厳しい環境

 バッテリーが走行中の電力供給を担っていると思っている人も多いが、バッテリーの主な役割はエンジン始動時のセルモーターへの電力供給と、駐車中の電子機器のメモリ内容を維持することだ。

 始動時に大電流を流し、駐車中に少しずつ待機電流で消費した電力を、走行中に発電機からの充電でバッテリーの充電量は回復している。そのためエンジンを始動して少し走り、スーパーの駐車場に行ってエンジンを停止。小一時間後に、また帰宅のために走行するような乗り方では、エンジン始動時と自然放電や待機電流の電力消費をエンジン自体の発電で補ってやることができなくなってくる。

 この対策としては、家庭用のコンセントなどから補充電をしてやるのがベストだが、マンションの駐車場や自宅と離れた月極駐車場では、それは難しい。さらに最近のクルマは専用のバッテリー充電器を使用して、クルマと接続したまま充電するようになっているから、自宅に駐車場があって電源が確保されていても、やたらと補充電できないようになってきているので注意しよう。

 クルマの取り扱い説明書に、バッテリーの取り扱い方が書いてある車種は、それに従うこと。あるいはディーラーに行って自分の使い方や駐車場の環境などを説明して、バッテリーの管理方法について教えてもらうのも手だ。

 クルマは乗らなさすぎてもコンディションが低下する。せめて週に1度はエンジンを掛けて近所で30分くらい走行し、月に1度くらいは都市高速を30分以上はクルージングすることがエンジンを好調に保つことになる。要はシビアコンディション以外の使い方をしてやることだ。

新品のバッテリーは12.5~13V前後の電圧があり、12Vを切って11V近くまで低下していたらバッテリーが劣化している。電圧が極端に低下するとエンジン始動ができないというトラブルも発生する恐れもある(dreamnikon@Adobe Stock)

 人間だって家の中をウロウロしているだけではストレスが溜まる、時々は散歩やウォーキングくらいしたくなるものだ。クルマも同じようなモノだと思えばいい。

 それが難しいのであれば、いっそEVに買い替えるというのもいいかもしれない。EVはチョイ乗りに適した乗り物だからだ。バッテリーのメンテ同様、自分の使い方や保管状況に応じて、クルマも選べる時代になってきた、ということだろう。

【画像ギャラリー】チョイ乗り派にお薦めしたい 現行型&これから登場するEVたち

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

トヨタの韋駄天が覚醒する! 6代目NEWスターレットのSCOOP情報をはじめ、BC的らしく高級車を大解剖。さらに日産・ホンダの協業分析、そして日向坂46の富田鈴花さんがベストカーに登場! 新社会人もベテランビジネスマンまで、誰もが楽しめるベストカー5月10日号、好評発売中!