『人気車』は優れた商品だからこそ、多くのユーザーが買い求める。いっぽうで、販売が低調でも優れた総合力を持つ『実力車』も多くある。
人気車と実力車、真に優れているのはどちら!? 注目車同士の5対決を、ユーザー目線で判定。
文:渡辺陽一郎/写真:編集部
ベストカー2017年6月26日号
『人気車』ノートe-POWER VS『実力車』スイフト
■スイフトが実力車である理由
スイフトは以前から欧州車風の軽快な走りが特徴だった。特に現行型は軽量化に力を注ぎ、ハイブリッドRSの車重は910kgだ。ノートe-POWER Xに比べて300kg軽い。
軽快感に磨きがかかり、JC08モード燃費もマイルドハイブリッドで27.4km/Lと良好だ。
単眼カメラと赤外線レーザーを使う緊急自動ブレーキも用意され、これは歩行者も検知する。車間距離を自動制御できるミリ波レーダー方式のクルーズコントロールも採用した。
■総合性能ならスイフト、後席と加速重視ならe-POWER
総合評価で選ぶならスイフトハイブリッドだ。ノートe-POWERはボディが重く、シャシー性能の不足により走行安定性が不満だが、スイフトハイブリッドは適度によく曲がって後輪の接地性も高い。安心して運転を楽しめる。
JC08モード燃費はスイフトハイブリッドが6.6km/L下まわるが、価格は実質46万円安い。
機能/安全装備/燃費/価格で判断するとスイフトハイブリッドが買い得だ。ただし後席の居住性、滑らかな加速感を重視するならノートe-POWERになる。
『人気車』C-HR VS 『実力車』XV
※新型XVが5月登場のため、5月の販売台数で比較
■XVが実力車である理由
XVのベースは5ドアのインプレッサスポーツだから、SUVでも重心があまり高まらない。しかも、現行型はプラットフォームを刷新したから走行安定性と乗り心地が優れている。
最低地上高は200mmを確保して悪路のデコボコを乗り越えやすく、4WDと相まって走破力が高い。
内装は上質で、現行型は後席の居住性が先代型以上に快適だ。安全装備は、緊急自動ブレーキを作動できる進化したアイサイトバージョン3に加えて歩行者保護エアバッグも全車に標準装着した。
■実用性はXVに軍配
機能はXVが優れている。SUVだから4WD同士で比べると、動力性能はC-HRの1.2LターボよりもXVの2Lが少し力強い。燃費数値も勝る。安定性は同程度だ。
取りまわし性はXVのほうがよく、C-HRはボディが短いが、後方視界がかなり悪い。最低地上高はXVが45mm高い。
後席の居住性と荷室の使い勝手もXVが勝る。C-HRはデザインを優先させたので実用性がやや低い。安全装備もXVのほうが高機能だ。
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