MINIの基幹モデルは3タイプ
現在のMINIシリーズは大きく分けて2つのシリーズから構成されている。
ひとつは基幹モデルであるハッチバックタイプ。3ドア/5ドア/コンバーチブルだ。
もともと2002年に登場したとき、MINIは2ドア+リアハッチゲート付の3ドアだけだった。2004年に3ドアをベースにルーフをフルオープンにしたコンバーチブルが加わった。
5ドアが加わったのは3世代目になった2013年から。3ドアのホイールベースを延ばし後席用のドアを付けたモデルだ。この3タイプのMINIが基幹モデルに区分されている。
ちなみにこの基幹モデルのMINIは、過去に何タイプかの派生モデルもあった。2008年から2015年にかけてステーションワゴンの初代クラブマン、2ドアクーペ、2ドアロードスターたちだ。いずれも5ナンバーのMINIだった。
すべてのMINIが3ナンバーになったのは2013年からの現在の第3世代からだ。
ビッグMINIは2タイプ
MINIシリーズのもうひとつは、ビッグMINIシリーズだ。それはBMWが新しいコンパクトモデルを開発し始めたときに、先行開発の意味合いもあった。
MINIのイメージを生かし、さらに大型化、上級化を狙った路線を作り出した。
最初は2010年に発表されたクロスオーバーだった。ボディサイズは大きく、高く。全幅は1790mm、全高も1550mm。さらに4輪駆動モデルも設定されていた。
この大きなMINIは、新しいファミリーカーとして、市場に受け入れられた。日本でも従来からのミニファンではなく、20~40代のファミリーが、新しいライフスタイルのシンボルとして、ビッグMINIに注目した。
クロスオーバーは一時期、3ドア化したペースマンという派生モデルも生まれたが短命に終わっている。その代わりということではないが、クラブマンが大型化され、ビッグMINIの仲間に加わった。
現在のMINIはプレミアムスモールの3/5ドア、コンバーチブル、プレミアムコンパクトのクラブマン、クロスオーバー、というラインナップになる。
栄光のジョン・クーパー
パワーユニットはシンプルだ。基本的には3気筒1.5Lと4気筒2Lで、ガソリンとディーゼル、いずれもターボ仕様。これに最新モデルではプラグインハイブリッド用のパワーユニットが加わっている。
グレードもシンプルだ。ベースグレードはOne(ワン)、スポーティなCooper(クーパー)、スポーツなCooper S(クーパーエス)、そしてピュアスポーツのJohn Cooper Works(ジョンクーパーワークス=JCW)が用意されている。
グレード名のクーパーだが、フォーミュラ1の世界で1950~1960年代にかけてトップマシンを制作していたジョン・クーパーから命名されている。
ジョン・クーパーとクラシックミニを開発したイシゴニス博士は友人同士。イシゴニスが作ったミニにクーパーが乗り、そのポテンシャルの高さを見抜いた。
クーパーはミニをベースにチューニングモデルを開発。当時ツーリングカーレースで圧勝していたコーリン・チャプマンのロータスに挑んだ。
さらに国際ラリーではモンテカルロラリーに3度も優勝。排気量1~1.2Lで世界の強豪をねじ伏せた。
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