「アルファードを越える超豪華ミニバン現る!?」そんな触れ込みで話題を集めたのが、2019年末に発売された新型グランエースだ。
同年10月の東京モーターショーにも出展されるなど、発売に向けてユーザーの関心は非常に高いものだった。
そして、グランエースが発売されてから早半年。コロナ禍もなかった半年前はもはや遠い過去のようだが、このグランエース、街なかで思ったほど見かけないようにも感じる。
実際、売れているのか? 以下、遠藤徹氏が販売の最前線をレポートする。
文:遠藤徹、写真:トヨタ、平野学
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新型グランエースは意外にも販売目標未達!? その理由とは
2019年12月16日に発売した超豪華ミニバン「新型グランエース」は今のところ、苦戦を強いられている状況で推移している。月販目標を500台に設定したわけだが、5月までの登録実績では計画の半分にも満たない実績にとどまっている。
4列シート8人乗りと3列シート6人乗りのふたつのタイプがあり、8人乗りは観光地でのホテルや旅館などの送迎用、6人乗りは企業のVIPを仕事で載せる業務用を主たる用途を想定して開発している。
また、一般ファミリーユーザーは家族や友人多数でレジャーやドライブで出かける用途も意識している。
発売当初はグランエースの出来とトヨタの販売力からすれば月販500台程度は軽くクリアできると予想する向きが強かった。滑り出しで思わぬブレーキに出くわしているのは、年初以降に発生した新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるところが大きい。
ユーザーの外出自粛要請に伴い観光は殆ど出かけることができず、また企業の業務もテレワークなどで対応している状況だから、必要なクルマの購入は見合わせることになる。
VIPも移動の制限で、グランエースの購入を一時的に思いとどませるケースが多く発生しているはずである。
それでも計画の半分を登録しているが、この分は主に販売店が試乗車で使う、ないしはトヨタの関連企業である下請け業者などが付き合いで購入していたりするので、本来主な狙いである大部分のユーザーはまだ殆ど購入していないといえるだろう。
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