■異質? 4月の販売台数から見えてくるもの
このようなルールで4月の販売台数を集計したのが前の項でお見せした販売ランキングとなる。
この4月は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令も大きく影響して、前年同月比25.5%マイナスの17万2138台(登録車のみ)と冷え込んだ。
特に乗用車の落ち込みが大きく、例月と比べてもちょっと異質な販売データとなっている。
さて4月の販売台数を見ると、トップは1万119台のヤリスで、この結果は「ま、予測どおり」なのだが、直接のライバル、ホンダフィットは8977台で4位にとどまる。
両車の間には2位=タンク一族(1万55台)、3位=ノア/ヴォク(9425台)がランクイン。
両車ともに“売れ筋”ではあるが、タンクは2016年11月にデビューし、大きなマイチェンは実施されていない、ロングセールモデル。ノア/ヴォクも同様に2014年デビューで、2017年7月のマイチェンからも3年経過するモデルライフ的には末期だ。
軽自動車はどうか? ホンダN-BOXが1万4012台で2位のタントを5000台以上引き離すダントツ。
相変わらずの人気を誇っているのはいいのだが、デビューは2017年5月で新車効果が期待できるタントと比べるとやはり古い。
ちなみに新プラットフォームで新型に切り替わったN-WGNは4681台で6位。軽自動車はやはり背の高い“スーパーハイト”時代なのかと思ったら、3位はミライースなのだからわからない。
ただ、登録車もそうだが、4月に売れているクルマは全体的に実用性の高いモデルが上位を占めていることは間違いない。一般ユーザーよりも社用車などのニーズが勝ったのかもしれない。
再び登録車。カローラなのだが、セダン、ワゴンは昨年5月にモデルチェンジしたが、この際、廉価グレードのみ旧型が継続販売されている。
すると、13位には新型のツーリング(2850台)が入ったものの、26位に旧型のフィールダー(1130台)、29位にこれまた旧型のアクシオ(1060台)がランクイン。
新型セダンは1000台で31位。セダン同士で比較すると旧型のほうが売れているという結果となった。ちなみにカローラスポーツは580台で43位だった。
苦戦を感じるのがマツダだ。21位にCX-30(1278台)、23位にマツダ2(1235台)が入ったものの、マツダ3はセダンが342台、ファストバックが622台で仮に両車を合算しても964台でTOP30には入らない。
ランクルプラドが1130台で26位なのだから、もうちょっと売れてほしいと思う。
19位に入ったハリアーにも驚きだ。すでに新型が6月17日に登場することが正式にアナウンスされており、現行型は末期も末期。
値引きが拡大しているにせよ、フォレスターやCX-5、エクストレイルなどのライバルよりも圧倒的に売れているのだから、これは凄いこと。
軽自動車ではムーヴキャンバスが3427台で9位にランクインしているが、キャンバスは安定して人気があることを再認識させられた。
●ホンダはシビックセダン、グレイス、ジェイドを8月で販売終了
ホンダは8月をもってシビックセダン、グレイスの2車のセダンの国内販売を終了するとのこと。シビックセダンは1月にマイチェンしたばかりなのに……。
セダンのラインナップが充実しすぎていて、キャラがかぶっているモデルもあったため、整理する狙い。
一方シビック5ドアハッチは販売が継続され、タイプRはすでにマイチェンの内容が発表されており、夏頃に販売を開始する予定。また、ジェイドも7月に国内販売を終了する。
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