帝王トヨタの牙城を崩すのは諦めたのか!? 日産とホンダが打つべき次の一手


 日本国内では長期間にわたりトヨタの圧勝状態が続いている。常にトヨタがトップに立っているが、トヨタと日産はお互いを強烈に意識し合ってきた。いっぽうその間隙をついてホンダが躍進してきた。

 その結果、トヨタの標的はホンダに移り、ホンダを強く意識するようになった。

 しかし、トヨタを脅かしてきた日産、ホンダとトヨタとの差は開くばかりで、特にここ数年はトヨタの勢いだけが強調されるようになっている。

 トヨタの独走に対し、日産、ホンダはさじを投げたようにも見えるが、どのような戦略が必要なのか、どうすべきなのかについて御堀直嗣氏が考察する。

文:御堀直嗣/写真:NISSAN、HONDA、TOYOTA、ベストカーWeb編集部

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マーチを愛好してきた人への次の回答が欲しい

 トヨタに対し、日産で商品構成に不足があるとするなら、それは登録車のコンパクトカーのさらなる充実ではないだろうか。

 もちろん、ノートはe-POWERを搭載して実績を伸ばし、一般社団法人日本自動車販売協会連合会の乗用車ブランド通称名別順位において、2020年1~6月の集計で5位に位置する。

2012年のデビューながら、2016年にe-POWERという武器を得て息の長い人気モデルとなっているノートは2020年秋に新型登場予定

 それより上位の各車は、2019年から2020年にかけてフルモデルチェンジをした新車効果があると考えられ、2012年に発売されて以降8年目に入ったノートの手堅さがうかがえる。

 しかし、上位4台のなかのフィットやヤリスの対抗車種として、マーチの名がないのは寂しい。しかもベスト50にさえ登場しないのである。

 国内では、軽自動車人気が高止まりしており、日産のデイズとルークスは、一般社団法人全日本軽自動車協会連合会の通称名別新車確報の2020年1~6月の集計で、デイズが4位、ルークスが11位となっている。

 2020年3月から発売のルークスは6月の単月で3位に入る好調ぶりだ。それでも、フィットやヤリスが高い人気を得ている以上、これまでマーチを愛好してきた消費者に対する次の回答が欲しいところだ。

2010年にデビューしたマーチは、2020年4月の一部改良でようやく衝突被害軽減ブレーキが設定された。販売は続けられるが現行の浮上の可能性はほぼない

5ナンバーサイズのクルマに入り込む余地なし!?

 また、上位人気車種として、ダイハツとトヨタが共同開発したコンパクトSUV(スポーツ多目的車)のロッキー/ライズの好調も目立つ。トヨタライズが常に1~2位あたりで推移しているのが実態だが、販売力の差もあるだろうから、ロッキー/ライズの商品性が広く消費者の心をとらえているに違いない。

欧州で販売されているマイクラ。欧州などではマーチをマイクラとして販売してきたが、このモデルでマイクラはマーチと切り離された

 こうした状況に対し、日産は海外でマイクラとして販売してきたマーチを、すでに欧州向けではモデルチェンジしている。ただし新型マイクラは車幅が1.7mを超えており、国内では3ナンバー車となる。

 日産は、中期経営計画のなかで車種の削減を決めており、資源を集中すべき車種を、C/Dセグメントと、EVとスポーツという分野に絞るとしている。ここに5ナンバー車の話はない。

日産は100%EVのクロスオーバーSUVのアリアのプロトタイプを2020年7月に公開し、2021年から日本で発売を開始すると発表

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