運転免許証に記載された数字の謎
クレジットカードにも数字が羅列されていますが、運転免許証にもいくつか数字が羅列されています。まず運転免許証の真ん中より若干下あたりに記載されている12桁の数字について見てきましょう。
ここで掲示するのは、運転免許証のサンプルイラストですが、番号の欄にある第123456789000号というのがそれにあたります。
■上2桁の数字
この免許証の場合、上2桁は12となりますが、この数字は北海道を除き、最初に免許証が交付された都府県を示しています。例外の北海道は、北海道、函館、旭川、釧路、北見という形に分けられています。
下の番号一覧を見ると、最初に東京で交付された人は30、高知県なら83、沖縄県なら97という数字が書かれているハズです。
なお、海外で運転免許証を取得して、日本で切り替えた場合、最初に切り替えた都道府県の番号が明記されることになっています。
<公安委員会番号一覧>
【北海道】北海道10/函館11/旭川12/釧路13/北見14
【東北】青森20/岩手21/宮城22/秋田23/山形24/福島25
【関東甲信越】東京30/茨城40/栃木41/群馬42/埼玉43/千葉44/神奈川45/新潟46/山梨47/長野48/静岡49
【北陸・中部】富山50/石川51/福井52/岐阜53/愛知54/三重55
【関西】滋賀60/京都61/大阪62/兵庫63/奈良64/和歌山65
【中国】鳥取70/島根71/岡山72/広島73/山口74
【四国】徳島80/香川81/愛媛82/高知83
【九州・沖縄】福岡90/佐賀91/長崎92/熊本93/大分94/宮崎95/鹿児島96/沖縄97
■3桁目と4桁目
これは初めて運転免許証が交付された西暦年の下2桁の数字が明記されています。このサンプルの場合は34ですから、1934年に初めて交付されたということになります。1953年なら53、1999年なら99といった感じになります。
■5桁~10桁目
5~10番目の6桁の数字は、都道府県公安委員会で管理している数字で、都道府県によって基準が異なるようです。通し番号としていることろもあれば、ランダムに振り分けているところもあるようです。
この6桁の番号を見ると、犯罪歴、違反回数、取得した教習所、学科試験の点数などがわかる、といった噂は昔から存在します。しかしすべて根拠がありません。
なお、5~8桁目までの数字のところに赤い網掛けがされています。何か特別な意味でもと勘ぐってしまいますが、これはハイフン的な役割をさせることで数字を識別しやすくするためのもののようです。
■11桁目
これは番号の入力ミスを検出するためのチェックデジットとなっています。左から10桁目までの数字に特定の計算をすることで記載のミスを防ぐためのものです。免許証の持ち主にはまったく関係しない数字と言っていいでしょう。
■12桁目
基本的に免許証を取得して、記載の12桁のうち数字が変化するのはここだけとも言えます。これは再交付の回数を示しています。このサンプルの場合は0ですから再交付歴はないとなります。
再交付が1~9まではその数字となり、10回になると1に戻ります。
数字が増えるのは再交付のなかでも現物がない紛失したケースで、破損や汚れなど現物のある再交付の場合、数字は増えません。
この12桁目の数字、つまり一番右の数字が大きいと、偽造に使われていないかと変に疑われたりすることはゼロではありませんので注意したいものです。
■そのほかの数字
交付欄には、交付された日付とともに5桁の数字が記載されていますが、これは交付紹介番号と呼ばれるもので、交付場所と交付したその日の通し番号を組み合わせたもので、更新するたびに数字は変わります。
見る人が見れば、どこで交付されているかわかる数字です。
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