ひっそり消滅は惜しい!! “北米版レジェンド“アキュラRLXの絶版が決定

■アキュラRLXの消滅は「もったいない」

シャープな身のこなしでコーナーを駆け抜けていく軽快な走りは、RLXが生粋のスポーツセダンであることを教えてくれる

 ただ、販売台数だけで、アキュラRLXを駄作と決めつけることには早計ではないだろうか。

 仕様こそ異なるが、フラッグシップスポーツ「NSX」と共通の「スポーツハイブリッドSH-AWD」が生むレジェンドのコーナリング性能は、国産セダンの中でも特に秀でている。

 穏やかな道では、安定性に優れるハイパワーセダンだが、交差点、もしくはコーナーひとつで体感できる「オン・ザ・レール」感覚のシャープな身のこなしは、レジェンドが生粋のスポーツセダンであることを教えてくれる。

 広いキャビンや豪華な装備などのVIP送迎車としての素質を備えながらも、ワインディングに連れ出しても楽しめる、珍しい国産ラグジュアリーセダンに仕上げられているのは、実にホンダらしい。

 それゆえ、個人的にはアキュラの新世代デザインとなった派手な後期型マスクよりも、大人びた佇まいの前期マスクの方が、走りと見た目のギャップがあり、好ましかったのだが……。

■レジェンドの今後はどうなる?

北米版レジェンドRLXが廃止となるとホンダ レジェンドへの影響も必至だ。このまま背を向け思い出の中へと走り去ってしまうのか?

 ホンダファンを中心に気になるのは、レジェンドの先行きだろう。

 ホンダ広報部によれば、レジェンドについては、今後も継続販売されるとのこと。

 レジェンドとRLXは、日本の佐山製作所で生産されてきた。台数が限定されるうえ、日本からの輸出ということも、RLXのリストラを決断させたのだろう。

2018年に内外装デザインを一新するマイナーチェンジを受けたホンダ レジェンド。次は大規模モデルチェンジか、マイナーチェンジか、それとも……

 100年に1度の変革を迫られる自動車業界にあって、資源の選択と集中は急務となっている。メイン市場となる米国だが、アキュラの現状は、かつての栄光と程遠いのも事実であり、人気のSUVに注力していく方針だ。

 ただ、日本では、アコードも輸入車となり、上級セダンが限定されているので、今後もレジェンドがフラッグシップセダンの座を守っていくと見られる。

 今のままでは日本での存続が厳しいのも確か。だからこそ、よりレジェンドの個性が光る、新たな仕様の登場にも期待したい。

【画像ギャラリー】アキュラ誕生から屋台骨を支え続けたRLXの最終モデルを写真で見る

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