RAV4 PHV&ホンダeが受注停止に追い込まれた本当の理由

ホンダeは年間1000台売れれば成功

 実はホンダeもRAV4 PHVと兄弟関係になるパナソニックのリチウムイオン電池を採用している。100%電気自動車用とPHV用は電池の中身こそ違うものの、生産方法など共通。 

 ホンダ側から何のアナウンスもないため不明ながら、発売直後の段階で年内に供給できる生産計画台数を大きく上回る受注を受けたとは考えにくい。

 もしかするとRAV4 PHVと同じく電池の生産歩留まりが、当初の予定よりよくないという問題を抱えているかもしれません。

 年間販売計画台数からすれば、ホンダeも300台程度の初期受注を受けたということなんだと思う。ホンダe、1年間で1000台という台数が売れれば大成功だと考えます。パナソニックに頑張ってほしい。

ホンダeは軽快でクリーンな都市型コミューターというコンセプトで登場。バッテリー容量は35.5kWh
ホンダeは軽快でクリーンな都市型コミューターというコンセプトで登場。バッテリー容量は35.5kWh

2021年度のCEV補助金はどうなる?

 さて。ここまで読んで「2021年度の補助金はどうなる?」と思った鋭い人もいることだろう。

 現時点では来年度の国家予算がまったく決まっていないし、そもそも政府の方針に大きな影響を与える首相も変わった。電気自動車やPHVだけでなく、年内にフルモデルチェンジする燃料電池車MIRAIに対する姿勢まで変化するかもしれない。

 環境対応自動車の普及は日本の基幹産業である自動車産業の将来に大きな影響を与えます。世界が環境対応自動車の方に大きく舵を取るなら、このタイミングで補助を厚くして普及させ、生産台数増加によるコストダウンが必要。

 いっぽう、環境など二の次のトランプ大統領続投となれば、大きな市場であるアメリカは環境対応車が喫緊の課題じゃなくなる。

 環境対応自動車の普及は、アメリカと中国にかかっていると思って間違いない(ヨーロッパ市場は小さく現状規模でOK)。

2020年末にデビューすることが有力視されている燃料電池車のトヨタMIRAIも補助金対象車だ(写真は東京モーターショー2019で公開されたMIRAIコンセプト)
2020年末にデビューすることが有力視されている燃料電池車のトヨタMIRAIも補助金対象車だ(写真は東京モーターショー2019で公開されたMIRAIコンセプト)

 アメリカと中国で環境自動車が必要になったら補助金を厚く付けるべき。必要にならないようだと、新型コロナ禍で逼迫する国家予算を環境対応自動車に回すことは難しくなることだろう。現時点でまったく予想できない状況。

 個人的な意見としては、アメリカも中国も遠からず環境問題が重要になってくると思う。直近の2年でしっかり補助金を付け販売台数を伸ばし、量産によるコストダウンを促進すべきだと考える。

 オーダーストップしているRAV4 PHVもホンダeも、2021年度予算が決まったら2020年度と同等の補助金になると予想します。

マツダはクリーンディーゼルを幅広くラインナップしているが、CEV補助金2020の対象車はCX-3とCX-8のみ
マツダはクリーンディーゼルを幅広くラインナップしているが、CEV補助金2020の対象車はCX-3とCX-8のみ

車の補助金についての詳細こちら

【画像ギャラリー】新しさとレトロな感じが同居したホンダeのデザインにメロメロ!!

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