GRスーパースポーツ 2021年新春発表か!? 1億円超の高級車 を発売する本当の理由


LMハイパーカーは2年間で20台以上の市販義務

市販の期待が高まったが、ル・マンのGT1規定に合わせ、1台がイギリスでナンバー取得したのみで終わったトヨタGT-One

 ル・マン24時間レースは、これまで何度も状況に応じて参加車両の規定を変更してきた歴史がある。

 たとえば、1980~1990年代にかけて世界を牽引したグループC規定によるレースが衰退すると、市販GTカーを主軸とした車両規定に変更している。

 このGTカーによる参加は、プロトタイプカーによる総合優勝争いが行われてきたときにも別クラスとして設けられてきたもので、一時的な主役交代によるレース存続の手法であった。

東京オートサロン2018で世界初公開されたGRスーパースポーツのプロトタイプ。エクステリアは市販スポーツカーとは違い、そのままレーシングカー

 その後、再びプロトタイプカーによる参戦が自動車メーカーによって表明されると、これが主役となり、そのなかで、ディーゼルエンジンの参加を認めたり、ディーゼルハイブリッドとガソリンハイブリッドの競争があったりということで、今日に至っている。

 LMハイパーカーとは、エンジン車での参加も認める内容で、これによってより幅広い参加を見込むことができる。同時に、ハイブリッドでも参加でき、ただしモーター駆動は前輪のみに限定される。

 そしてエンジンもモーターも最高出力に上限が設けられる。こうして、エンジンやハイブリッドシステムの無制限な開発競争を抑え、参加費用の高騰を防ぐ目的がある。

 また、市販車があることを前提とし、2年間で20台以上市販することが求められる。いっぽう、プロトタイプとして参戦する場合に市販の義務はない。車両規定の主力は、あくまで市販を視野に入れたLMハイパーカーになる。

プロトタイプは東京オートサロン2018で初公開

 トヨタは、プロトタイプでの参戦は続けてきており、2021年からはLMハイパーカーへの参戦を決め、GRスーパースポーツの市販という話につながる。

 トヨタとしては、これまでの経験が活きる前輪モーター駆動のハイブリッド車両で出走するだろう。誰もがより参加しやすい後輪駆動のエンジン車がありながら、前輪にモーターを使うハイブリッドも加えたことは、主催者のトヨタへの配慮ともいえる。

アストンマーティンはLMハイパーカーにヴァルキリーでの参戦に意欲的だったが、急転直下、現在は凍結中で、このまま参戦を見送る可能性が高い

 ハイブリッド主体のプロトタイプから、エンジン車でも参加できる規則へ変更となり、アストンマーチンやプジョーからも参戦の声が上がった(ただしアストンマーチンはその後凍結するとしている)。

 トヨタは、2018年の東京オートサロンでさっそくGRスーパースポーツコンセプトと、そのテストカーを公開した。

 また2020年のル・マン24時間レースに際し、開発中とされるマシンでデモンストレーション走行を披露した。LMハイパーカー規定でもハイブリッド車でレース参戦を継続する意志を強く表明したといえる。

2020年9月にプジョーがトタルとコンビを組んで、2022年からLMハイパーカーに参戦することを正式表明。トヨタの最大のライバルとなるのは必至

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