レヴォーグ、T-Roc…スポーツカー顔負けの走行性能を持つ非スポーツカーたち

VW T-ROC

価格:384万9000~453万9000円

T-ROCはゴルフベースのクロスオーバーSUVで、走りの質感が高い。特に室内の静粛性はセールスポイントだ
T-ROCはゴルフベースのクロスオーバーSUVで、走りの質感が高い。特に室内の静粛性はセールスポイントだ

 T-ROCはT-CROSSがポロベースに対し、ゴルフをベースとしたクロスオーバーSUVで、欧州では2017年8月に販売を開始している。

 ボクはワールドCOTYの選考委員をしていることもあり、欧州デビュー後試乗した時に、その走りの気持ちよさから、すぐに日本に導入してほしいと感じたモデルだ。

 欧州デビューから3年遅れではあるが、2020年8月からようやく日本でも販売を開始。

 T-ROCは欧州ではガソリン、ディーゼル合わせて6種類のエンジンが搭載されているが、日本で販売されるのはクリーンディーゼルの2LのTDIのみとなる。

1580mmという低い車高はハンドリングに好影響。よく動くアシと低い車高によりスタビリティが高い。しかし乗ればSUVらしい見下ろす感じでもある
1580mmという低い車高はハンドリングに好影響。よく動くアシと低い車高によりスタビリティが高い。しかし乗ればSUVらしい見下ろす感じでもある

 T-ROCの走りで最もすばらしいのは高速走行における直進安定性だろう。おまけにロードノイズなどもしっかりと抑えられていて、室内の静粛性が高く、乗り心地もいい。

 1590mmというクロスオーバーSUVとしては低い車高により、コンパクトSUVのなかではハンドリングもいい。背は低いが乗り込んで運転すると、アイポイントが高いため、SUVであることを実感できるのもいい。

 ここまで書いた時点では、T-ROCは単なる快適なクロスオーバーSUVじゃないか、となるだろうが、前述のレヴォーグ同様に、現代のスポーツカーに必要なタイヤをしっかりと使いこなせるポテンシャルを持っているのだ。

T-ROCの走りの特筆ポイントは直進安定性がすばらしいことで、スピードが上がるほど安定してくるのはさすが
T-ROCの走りの特筆ポイントは直進安定性がすばらしいことで、スピードが上がるほど安定してくるのはさすが

 足回りは前述のレヴォーグほどの柔らかさではないが、必要なぶんだけしっかりと動く。常にきちんとタイヤが接地しているので、コーナリングパフォーマンスが高くなると同時にドライバーに与える安心感も高い。

 輸入車SUVはいろいろなタイプが登場しているが、走りの気持ちいい、質感の高いSUVとして覚えておいて損はないだろう。

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