高性能ながら安いのが魅力
このようにアイサイトXは、渋滞時のハンズオフアシストを含めて、運転支援機能を幅広く向上させた。
ちなみにスカイラインに採用されるプロパイロット2.0には、高速走行時のハンズオフ機能も備わる。
従って高速道路上では、長距離にわたってハンズオフ走行を行える。その代わり価格も高く、プロパイロット2.0を標準装着するハイブリッドは、これを備えないターボエンジン搭載車に比べて120万円以上高い。ハイブリッドの対価を除いて、プロパイロット2.0単体に限っても60万円に相当する。
その点でレヴォーグのアイサイトXは割安だ。アイサイトXを備えるグレード名の末尾にEXが付くタイプは、38万5000円高いが、そこには11.6インチディスプレイやコネクティッドサービスなどのセットオプション(27万5000円)も含まれる。
つまり高度運転支援システムとなるアイサイトXの正味価格は11万円だ。この金額で渋滞時のハンズオフ機能、カーブや料金所の手前で減速する制御などが行われるなら割安だ。
車間距離を保ちながら先行車に追従走行できる運転支援機能は快適だが、慣れてしまうと、カーブや料金所における減速を怠りやすい。
設定した速度が100km/hとすれば、先行車がいない場合、カーブにも同じ速度で進入しそうになる場合がある。カーブの速度調節は、運転支援機能が本来行うべき制御だろう。
アイサイトXは、運転支援機能の安全性と快適性を高める。その価格が11万円だからレベル2でも割安感が伴い、今後の運転支援機能の性能と価格にも影響を与えるだろう。
以前のアイサイトバージョン2と同様、新型レヴォーグのアイサイトXも、安全装備と運転支援機能をリードしてほかの車種の進化も促す。日本車の安全装備と運転支援機能に、いい刺激を与えてくれる。
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