「使い勝手がイチバン」「走りを楽しみたい」「コスパ最重要」「免許取り立てだからとにかく扱いやすいクルマ!」……クルマの用途は人によって様々。
本企画では、車両価格100万円台のなかから目的に応じた国産&輸入車区別なしの「ベストカー」をご紹介してみたい。
100万円台というと軽自動車が中心になりそうなイメージだが、国産コンパクトクラスの中心グレードも充分に探せる価格帯。
実用性、燃費性能に優れたクルマが数多くあるし、趣味性の高いクルマだって選択可能。ぜひ参考にしていただきたい!
●こんなニーズを考えてみました!!!
・スポーツドライビングを楽しみたい!
・とにかく運転しやすいクルマが欲しい!
・居住性&乗り心地重視派なら!
・コストパフォーマンスにこだわりありのあなたには?
・趣味のアウトドア遊びに便利なクルマは?
・ほとんどチョイ乗りだけどクルマが欲しい!
・免許を取った子どもの「最初のクルマ」探してます
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※本稿は2020年10月のものです
選者/斎藤 聡、国沢光宏、渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2020年11月26日号
■スポーツドライビングを楽しみたい!
(選者/斎藤 聡)
コンパクトカーは国産車の独壇場かと思いきや、走って楽しいクルマというと意外に選択肢は少ない。皆それなりによく走るが突出した面白さに欠ける。その点スイフトは、ボディの剛性が高く、刺激的な走りを見せてくれる。
そのスイフトを退け1位としたのはルノートゥインゴ。決して速くないが、アクセルをすっと踏み込むと、トンと荷重がリアに乗るような、リアエンジン独特の乗り味があって、走っていると自然に顔がほころんでしまう。
■とにかく運転しやすいクルマが欲しい!
(選者/渡辺陽一郎)
1位はフィットの1.3ホームだ。視界を重視して開発され、フロントピラー(柱)の形状を工夫した。斜め前方が見やすい。サイドウィンドウの下端も水平基調で、側方や後方の視界も良好だ。
最小回転半径は4.9mで小回りが利く。動力性能は平均的だが、実用回転域の駆動力に重点を置いたから運転しやすい。
2位はライズG。5ナンバーサイズのSUVで、視線の高さが適度だから、運転感覚も自然な印象だ。着座位置もちょうどよく、乗り降りしやすい。
■居住性&乗り心地重視派なら
(選者/渡辺陽一郎)
最も居住性と乗り心地が快適なのはN-BOXだ。インパネなど内装の質が高く、シートの座り心地も優れている。特に前席は座面が柔軟でボリューム感があり、この座り心地は乗り心地も向上させている。
エンジンノイズも小さく、小型車のユーザーも「これで充分、いやこれが欲しい!」と納得する。
2位はソリオハイブリッドMZだ。全幅はジムニーシエラよりも狭いので、混雑した街中でも運転しやすい。そのわりに乗り心地が快適で、後席もかなり広い。
■コストパフォーマンスにこだわりありのあなたには?
(選者/国沢光宏)
やはり安価であっても安全装備は必要。命の価値に違いなどないですから。といった観点からすれば新しい世代のクルマほどよい。
同時にコストパフォーマンスまで追求すると、こらもうフィットしかありません! このクラスじゃ圧倒的に広いキャビンスペースを実現してます。
次点にルークスを挙げておく。本当の意味での日本のベーシックカーだと思う。キャビンスペース広く価格もリーズナブル。そのうえでクラスTOPの安全性能も持ってます。
■趣味のアウトドア遊びに便利なクルマは?
(選者/国沢光宏)
189万6000円で安全装備満載のヤリスクロスしかありません!
価格帯が低くなってくると安全性で厳しいモデルも急増する。ジムニーを紹介しないのは、自動ブレーキや衝突安全性など安全面で推奨できないためです。ヤリスクロスならベースモデルが欧州基準。安心して推奨できる。
ヤリスクロスじゃ狭い、というのならフィットのクロスターなどいかがだろうか。リアシート広いしラゲッジスペースも2クラス上のクルマと比べたって負けていない。
■ほとんどチョイ乗りだけどクルマが欲しい!
(選者/国沢光宏)
もし知人や友人からこの質問を受けたら、迷うことなくルークスを薦めておく。
約141万円で日本車最高レベルの自動ブレーキをはじめ安全装備すべて標準。さらにオートエアコンやスマートキー、アルミホイールまで付いているのだから驚く。なんでもっと売れないのか不思議なほど。
次点にデザインが好みかどうか不明ながら、ルークスにホンの少し負けるものの優れた安全装備を持ちながら136万4000円で買えるN-WGNなど、いかがだろうか。
■免許を取った子どもの「最初のクルマ」探してます
(選者/国沢光宏)
軽自動車は薦めない。他車に巻き込まれるような事故に遭遇した際、やっぱり当たり負けするからだ。しかもクルマを楽しむという点で物足りないと考える。
ここはもうコンパクトで安全で優れた自動ブレーキ付きで、みたいな条件を当てはめていくと、ヤリスとフィットしかありません。
この2車種なら安心してハンドル握らせられるし、次のクルマに乗り換える時のリセールバリューだって高い。トール系のモデルはすべて自動ブレーキが性能的に厳しい。