7速未満のAT
スポーツできるATとして一押しなのは、日本の宝、スズキスイフトスポーツの6ATだ。
この6ATは、気持ちのいい加速をもたらしてくれる絶妙なギア比以外は特に目を引くような技術は投入されていないが、中低速トルクの太い1.4Lターボエンジンとのマッチングもバッチリ。
筆者はスポーツカーについてはMT派であるが、スイフトスポーツについては6MTのメリットをあまり感じていない。それは、6AT仕様のフィーリングがいいからに他ならない。
7速以上の多段AT
6ATはもはや多段ATの分類から外れ、多段化といえば7速以上というのが常識となっている。そして今やATの世界的なトレンドは多段化であり、日本車にも7速以上の魅力的なATが存在している。
そのトップに君臨するのは、レクサスLC500に搭載されるダイレクトシフト10ATだろう。乗用車として世界初の10速ATだ。
10速も必要かと思うが、クロスレシオにより高回転がキープできるし、何よりも変速スピードが速い!! 特にシフトダウンが気持ちいい。
DCTがいらないと思えるほどのレスポンスのよさが魅力だ。ただ、高価なクルマのため、誰もが経験できるものではないのが玉にキズ。
続いては日産スカイライン400Rの7速AT。
405ps/48.4kgmをマークする3L、V6ツインターボのパワー、トルク感に騙されている感じはあるが、非常に魅力的なATに仕上げられている。ゆったり走るもよし、スポーツドライビングするもよし。
最後は8AT。
アルファード/ヴェルファイアに搭載される3.5Lエンジンは、デビュー時は6ATが組み合わされていたが、2018年のマイチェンでアイシンAW製の新開発8ATに変更された。
多段化により上品なフィーリングに磨きがかけられたと同時に、燃費性能が大きく向上している点も見逃せない。
なお、8速ATのミニバンというと三菱の人気ミニバンであるデリカD:5のマイチェン後モデルも同様だ。
こちらは2.3L、直4ディーゼルエンジンとの組み合わせになるが、8ATのスムーズな変速フィールが武骨でハードな走りのイメージのデリカD:5の走りに上質感を付加している。
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