超小型モビリティとしての「C+pod」
前置きが長くなったが、いよいよ登場することになった「超小型モビリティ」のコンパクトEVであるシーポッドの概要を説明しよう。
まずはボディサイズを見ると、全長2.5m未満、全幅が1.3m未満、全高が2mという、シーポッドが当てはまる国交省が定める超小型モビリティの「型式指定車」の車両規定は、従来の軽自動車枠よりも小ぶりに設定されている。
シーポッドの前後オーバーハングを切り詰めたスタイリングは、EV独自のレイアウトとして効率化が図られたものだ。
全長×全幅×全高は2490×1290×1550mmとされ、2490mmの全長は軽自動車の規定よりも3400mmよりも約900mm短く、全幅を1290mmとしたうえで室内幅を1100mmに設定して「大人2人が並んで座れる最小幅」を確保。
1550mmの全高は都市部でのタワーパーキング利用などに配慮したと想像できる。トヨタは車両全体のサイズを「プリウス1台ぶんの駐車スペースに2台置ける」と表現している。
パッケージングでの工夫では、余裕を持たせたドア開口部高さや段差の少ない乗り降り口、ヒップポイントを高めに設定して乗降のしやすさに配慮したシートなどが挙げられる。取り回しについては最小回転半径が3.9mとされた。
パワートレーンに関しては、リアにモーターを配置した後輪駆動を採用した。
シーポッド向けにアイシングループが新開発した1RM型交流同期モーターは、現行プリウス「E-Four」に採用された後輪駆動用ユニットの構造を基本として、ギア機構を2軸から3軸にレイアウト変更することで軸方向(横幅)を小型化、車幅の狭い本車両への搭載を可能にしつつ、リチウムイオン・バッテリーを車軸間のフロア下部になるシート足元に設置する。
安全装備としては単眼カメラ+ミリ波レーダーによる自動ブレーキを設定した「プリクラッシュセーフティ」システムや「インテリジェントクリアランスソナー」をはじめとして、スタビリティコントロール(VSC)やABS、SRSエアバッグなどを標準装備する。
EVとして注目される装備としては、AC100/200V兼用の充電ケーブルのほか、メーカーオプションとしてAC100V、1500Wのアクセサリーコンセントを用意。
オプションの「ヴィークルパワーコネクター」を普通充電口(車両前方)に差し込めば、外部給電用コンセントとして約10時間程度(一般家庭丼が日常での1日当たりの消費電力量を10kWhとして試算)の電力を供給可能としている。
充電時間は普通充電のみとして200V(16A)で約5時間、100V(6A)で約16時間(いずれも満充電)となっている。
シーポッドはグレードとして、マニュアル・クーラーやリモートドアロック、シートヒーターなどの装備の有無の違いで、G(171万6000円)とX(165万円)の2種類を用意する。
税制面では超小型モビリティの軽自動車として扱われる場合には、個人購入であっても軽自動車の電気自動車として、税制上でエコカー減税の対象となり、新車購入時に重量税や環境性能割(旧:自動車取得税)が免除される予定。
前述の「CEV補助金」に関してシーポッドでは、現状で一般向けには22万円、シェアカーのサービス利用では32万円が給付される(トヨタ自動車HPより引用)。
■トヨタC+pod:超小型モビリティ(型式指定車)
全長×全幅×全高:2490×1290×1550mm
ホイールベース:1780mm
サスペンション:前:ストラット、後:トーションビーム・アクスル
ブレーキ:前:ディスク、後:ドラム
最小回転半径:3.9m
駆動方式:後輪駆動
モーター最高出力(定格出力):9.2kW(2.0kW)
最大トルク:56Nm
バッテリー:リチウムイオン
総電力量:9.06kWh(容量:51Ah)
乗車定員:2名
車重:690kg(670kg)
最高速度:60km/h
一充電走行距離:150km(WLTC)※
充電時間:約5時間(200V)、約16時間(100V))
車両価格:165万円(X)、171万6000円(G)
※WLTCモードでは、最高速度が限定されたEVの場合、高速道路モードは含まれない
コメント
コメントの使い方C=POD期待してたがトヨタさん売る気なし‥高い月額のキントウで、車両売り切りなし