トヨタの新世代SUV 〇〇クロスは今後どんな展開を見せるのか?

シエンタクロスの日本発売はあるのか?

2015年7月に登場した5ナンバーミニバン、シエンタ。ヘッドライトからバンパー、ボディサイド、リアバンパーに黒いガーニッシュが入るのがデザイン上のポイント
2015年7月に登場した5ナンバーミニバン、シエンタ。ヘッドライトからバンパー、ボディサイド、リアバンパーに黒いガーニッシュが入るのがデザイン上のポイント
シエンタクロスオーバーは専用デザインのフロントスポイラー、バンパーデザイン、ドアトリム、サイドスカートを装着
シエンタクロスオーバーは専用デザインのフロントスポイラー、バンパーデザイン、ドアトリム、サイドスカートを装着
テールゲートやリアスポイラーに傷つきにくいトリムを装着し、これまた専用開発のスポーツサスペンションを装備している
テールゲートやリアスポイラーに傷つきにくいトリムを装着し、これまた専用開発のスポーツサスペンションを装備している

 トヨタの台湾総代理店であるHeitaiMotorsは2020年12月7日、シエンタを改良。安全装備を充実させるとともにシエンタクロスオーバーを追加した。

 カローラクロスが2020年7月にタイで発表され、1年後の2021年秋に日本にも導入される経緯を考えると、同様の対応になると予想する。日本ではホンダがフリード&フリードプラスにSUVテイストのクロスターを発売している。

 同じスライド開閉ドアではスズキの軽スーパースペースワゴンの「スペーシアギア」があり、こちらは全シリーズの3分の1を占めるほどの好調な販売推移となっている。フロントマスク、内装、タイヤなど外観や使い勝手でさらにSUVテイスト色を強めたことが功を奏しているためといえるだろう。

 現行シエンタの登場は2015年7月9日であり、いつ世代交代してもおかしくない状況にある。ただ2021年は多数の新型車が登場するので、おそらく次期シエンタの登場は2022年か2023年になる可能性が強い。

 そうなると現行モデルのシエンタをリフレッシュさせる必要がある。そこで追加ラインナップされるのがシエンタクロスオーバーである。

 ブラック仕上げのラジエターカバーや専用バンパー、傷が付きにくいブラック仕上げのドアトリムやサイドスカート、テールゲートトリム、シルバーの前後ロアスポイラーなどを装着したクロスオーバーSUV仕立てとなっている。

 このシエンタクロスオーバーをラインナップに加えることで、販売を挽回させる狙いがある。発売は2021年夏と予想する。

クラウンクロスオーバーSUVはどうなる?

現行の15代目クラウン。2020年に一部改良を実施し、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の機能を向上。モデルチェンジは予定されておらず、2022年ごろまで継続生産される模様
現行の15代目クラウン。2020年に一部改良を実施し、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の機能を向上。モデルチェンジは予定されておらず、2022年ごろまで継続生産される模様
2020年11月、中日新聞が次期クラウンのSUV化を報じて話題になった(CGイラストはベストカーが製作したもの)
2020年11月、中日新聞が次期クラウンのSUV化を報じて話題になった(CGイラストはベストカーが製作したもの)
こちらはFFのプラットフォームをベースにした新型クロスオーバーのイメージ(CGイラストはベストカーが製作)。GA-KプラットフォームはRAV4やハリアーなどのSUVに使われている
こちらはFFのプラットフォームをベースにした新型クロスオーバーのイメージ(CGイラストはベストカーが製作)。GA-KプラットフォームはRAV4やハリアーなどのSUVに使われている

 2020年11月、中日新聞が「セダン型クラウンは現行型で終了し、次期型はSUVになる」という趣旨の報道をしたことで、「次期型クラウンはSUVへ」との情報が世間を駆け巡った。

 現在入っている情報をまとめると、情報が錯綜しており、次期クラウンのセダン型プラットフォームの開発は凍結しているとは断定できていない。さまざまな情報を総合していくと、以下のことが見えてきた。

・クラウンクラスをカバーする、プレミアムクラスのクロスオーバーモデルの新規開発は進行している。これはFFのGA-Kプラットフォームをベースにしたもの。
・現行型クラウンのビッグマイチェン企画が進んでいる。
・クラウンクラスの大型サルーンのピュアEVが開発中。

 つまり、セダン型の現行クラウンのフルモデルチェンジは凍結されているものの、ビッグチェンジにより継続生産され、これとは別に大型クロスオーバーが2022年をめどに投入され、「クラウン〇〇〇」とサブネームを与えられる可能性が高いということが見えてくる。

 セダンの需要は一定数以上あり、法人の経営者を中心に根強い需要が存在するため、トヨタとしてはこれを一気になくすことはできない。

 FCVの新型MIRAIや、今後登場するピュアEVサルーンが将来的にはこの需要を担っていくことになろうが、まだ時間がかかる。現行モデルをビッグマイナーチェンジし、継続販売される可能性が高い。

次ページは : レクサス版のヤリスクロスが登場するという話も

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