日本のミニバンに飽きた!? ベルランゴ人気の理由
シトロエンについては、2020年の貢献度でいえば、圧倒的にミニバン「ベルランゴ」の存在が大きい。巷に溢れる普通のミニバンに飽きた人の心を鷲掴みとし、それが集客にも繋がった。
販売全体でも、シトロエン・エントリーであるC3とベルランゴが2トップで、それに小型SUV「C3エアクロスSUV」が続く。ユニークな傾向としては、ベルランゴ登場後も、2014年登場のロングライフモデルとなった7シーター「グランドC4スペースツアラー」の活躍だ。ベルランゴ検討客が、程度なサイズ感と7人乗りという点に魅力を感じ、購入してくれる人がおり、地味ながら着実なセールスを続けているから面白い。
DSについては、高級車ブランドということもあり、ニーズ自体は限定的。特に新生代の小型SUV「DS 3クロスバック」は、超個性的だ。そのため、そのセンスに惹かれた人や人と同じものを求める拘り派に支持され、ユーザーのファッションアイテムとしても活躍している。その期待に応えるべく、今後も様々な限定仕様を投入していく予定だという。
新規ユーザーの獲得が大きな躍進の力
プジョーとシトロエン、DSも、これまで検討してこなかった新規客が躍進の大きな力となっている。彼らは、クルマに詳しい人たちでもないため、ブランド自体の魅力やモデルラインについての知識も薄い。そのため、キャッチ―な新型モデルのチェックに訪れた際に、自身に最適な一台を選んでいくようだ。
もちろん、メルセデス・ベンツ、BMW、VWの御三家をはじめとするドイツ車を中心に市場を固める日本の輸入車市場に置いて、3ブランドのシェアは限定的だ。
しかしながら、3ブランドの総数で見れば、近年、ドイツ車に続く、高級車ブランドとして存在感を示すスウェーデンの「ボルボ」に次ぐポジションとなる。それだけ日本でのフランス車も存在感を増しているのだ。
これまでも個性的なデザインや特徴的な走りなどフランス文化の香るクルマ作りは、一定のファンに支持されてきた。それが時代の進化と共に、安全面を含めた基本性能が向上されて事で、物選びにこだわりを持つ一般の人々にも大きく注目されるようになっている。
欧州でも、そんな新生フランチ軍団の勢いを感じさせる新世代車を続々と発表。最近では、プジョーの「新型308」、シトロエンの新提案クロスオーバークーペ「C4」とクロスオーバーワゴン「C5X」、DSも新世代ハッチバック「DS 4」などがお披露目されている。
今の日本市場での活気は、これらの新型モデル上陸の可能性に大きな影響を与えるに違いない。新世代モデルによる前向きな歩みを続ける、プジョー、シトロエン、DSは、今後も日本の輸入車市場の中での存在感をより強めていきそうだ。
【画像ギャラリー】今後日本導入が予定される魅惑の新型プジョー308、新型シトロエンC4クーペ、C5X、DS4を一挙公開!
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