サーキット走行のハードルが檄下がり!! 最新シェアサービス「HC SHARING」

■新車同様の86がシェアカーに

 これだけリーズナブルな価格でありながら、提供されるシェアカーは、なんと内外装共に新車同様の86とBRZなのだから、また驚かされた。使用されるシェアカーは、サーキット走行に必要なフルバケットシートや4点式シートベルトなどの安全装備に加え、より走りを楽しめる仕様として仕上げられているのも特徴。

 例えば、86には、トムスチューン仕様も用意されている。このようにシェアカーたちは、高いレベルの草レースからエントリークラスのJAF戦まで表彰台が狙えるレベルに仕上げられているという。

 実際にシェアカーで参戦した2021年4月の筑波2時間耐久レースでは、クラス12チーム中、1位と2位に輝いたほど。費用は別途見積もりとなるが、競技車として利用することもできるのだ。

 現在は86とBRZの2車種が展開されているが、今後は、86に集約していく予定で、今秋発売予定の新型86もデリバリー開始次第導入するというから楽しみだ。

サーキット走行のハードルが檄下がり!! 最新シェアサービス「HC SHARING」
HCシェアリングで提供されるのは86 BRZ。今後86に統一されていき、今年発表される新型86も導入される予定とのことなので楽しみ

 注目すべきは、HCシェアリングの取り組みは、単にサーキット用のシェアカー提供に留まらないことだ。初めてサーキットに挑戦する人のステップも用意。それが「“ワンスマ”の広場トレーニング」だ。

 レーシングドライバー澤圭太選手が主催するドライビングスクールで行っているドライビングテクニックの基礎を反復練習するプログラムに参加することで、サーキット走行で求められるドライビングテクニックを学べるようになっている。

 さらにトレーニングとして、新宿オフィスにあるドライビングシミュレーターで自主トレすることも可能だ。いずれも有料だが、シェアカーの会員は、割安に利用できるサービスとなっている。

■これぞコスパ最強のシェアカーサービス

 今回は、HCシェアリングを体験するべく、シェアカーの86で「“ワンスマ”の広場トレーニング」に参加した。シェアカーとして提供されたのは、トムス仕様の赤い86で、新車同様の美しいもの。意外なことに、MT車ではない。ちなみに、シェアカーは6台中5台がAT車だ。

サーキット走行のハードルが檄下がり!! 最新シェアサービス「HC SHARING」
「HCシェアリング」の取材日に開催された“ワンスマ”の広場トレーニングの参加者と記念撮影。富士スピードウェイで実施された。本格的なドライブ講習で大変勉強になる

 なぜサーキット走行を楽しむ86が、ATなのか。初心者でもステアリングとペダル操作に集中できるのがメリットだが、これまで幅広いスキルの約100名にサーキット走行を楽しんで貰った結果、AT車の方が好評だったからだそう。

 MT派のドライバーでも、サーキットでMT車を速く駆るのは、なかなか難しい。その上、MTでは、シフトミスによる姿勢変化によるアクシデントの誘発やトランスミッションの故障などの可能性も……。

 その点、ATならば操作に集中できるので、サーキット経験者のスキルアップにつなげられるなどメリットも大きいというわけだ。もちろん、HCシェアリングでは、MTへのステップアップも用意しているという。

 86シェアカーを相棒に参加した広場トレーニングは、富士スピードウェイの広い駐車場を利用したもので、直線路での全開加速とフルブレーキ。オーバルコースによるコーナリング操作。そして、それらの基礎トレーニングを活かした8の字コースの走行の3つのメニューを1日で行うプログラムだ。

 内容はシンプルかつ基礎的なものだが、これが実に奥深い。講師である澤選手によれば、この基礎がしっかりと身に付けば、その応用でサーキットをスムーズに走ることが出来るという。

 基本的な運転操作を繰り返すことで、的確な操作の難しさをしっかりと学んでいく。直線ではペダル操作だけだが、オーバルコースの練習となると、短い直線での全開走行、最適なブレーキングとステアリング操作とドライバーの仕事は一気に増えるため、難易度も高まる。

 講師である澤選手が同乗し、的確なアドバイスを行ってくれるので、自身との運転との差も分かり易い。これはスキルアップに繋がると共に、日常での運転のレベル向上にも大きく貢献すると感じた。

サーキット走行のハードルが檄下がり!! 最新シェアサービス「HC SHARING」
「広場トレーニング」で講師を担当するのはレーシングドライバーの澤圭太選手。理論派ドライバーで、丁寧に教えてくれる

 この広場トレーニングは、アベレージスピードこそサーキットより低いが、1日中全開走行とフルブレーキの繰り返すため、練習後の車両整備も必須。実際、タイヤのしっかりと摩耗が見られた。

 これが愛車ならば、オイル交換やタイヤ代などのメンテンス費が必要となるが、HCシェアリングならば、免責を含め、車両の費用は、たった21,000円に。これに講習代の38,000円で済む。メンテナンスの手間がなく、高性能な86で1日走り回れたことを考えると、激安といっても大げさではないだろう。

 クルマ好きだとMTであることを重視し、ATを軽視してしまいがちだが、私自身、やはり練習には、ATが最適であることも実感。しかもFRスポーツカーだから、コントロールの大切さもしっかりと学べる。

 そして何よりも手間と費用が掛かるメンテンナンスは、1流のレーシングメカニックが担当してくれるので、コンディションも抜群。何より信頼して乗ることが出来る安心もある。まさに至れり尽くせりなのだ。

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