■悪路走破性に長けたルビコンを導入
日本仕様はモノグレードとなり、「ルビコン」のみが導入される。ただ、ルビコン自体が特別な存在なのだ。ラングラーアンリミテッドにも用意されている「ルビコン」は、充実の快適装備を誇りながら、特に悪路走破性を高める機能と装備を併せ持つ凄い奴なのだ。
任意の駆動セレクトも可能なフルタイム4WDシステム「ロックトラックフルタイム4X4」は、低速走行用の「4L」のギア比を4:1と低くすることで、オフロード走破性を向上。
前後のデフロックも車内から操作できる「トゥルロック ディファレンシャル」と車内の操作でフロントのスウェイバーを切り離し、フロントサスペンションのストロークを拡大させる「電子制御フロントスウェイバーディスコネクトシステム」に加え、FOXパフォーマンスショックアブソーバーと車両前方の障害物を確認できる「オフロードカメラ」を専用装備に備え、ジープ最強の悪路走破性を実現している。
タイヤについては、ラングラーアンリミテッド「ルビコン」と同じ、LT255/75R17のマッド&テレインタイヤとなるので、舗装路での扱いと高速走行での影響も考慮すべきだろう。
パワーユニットは、伝統のアイドリング直後からゆとりのトルクを発揮する3.6LV6DOHCエンジン「ペンタスター」で、最高出力284ps、最大トルク347Nmを発揮する。組み合わせるトランスミッションは、電子制御式8速ATとなる。
現時点では、ラングラー アンリミテッドのV6エンジン搭載車の導入が中止となり、一部モデルに設定されていた高性能な2L直列4気筒ターボエンジンが主力になる。このため、トルクフルなV6エンジンが味わえるのも、グラディエーターの魅力のひとつとなる。
ただ、3ドアのショートボディのラングラーには引き続き、V6が採用されるため、アンリミテッドの限定車に搭載される可能性も否定できないのだが……。
注目の価格は、770万円(右ハンドル車のみ)となる。仕様の近いラングラー アンリミテッド ルビコン(V6エンジン車)が、658万円出ることを踏まえると、112万円高となるのは、やや割高に感じるのも確か……。
しかし、そもそも需要を考えると、多くの人はラングラーで充分というよりも、日常使いまで含めるとラングラーアンリミテッドにしておかないと厳しいのが現実だ。
それでもグラディエーターを選ぶという人にとっては、日本仕様化と充実の保証がついてくることこそが、堪らない魅力だろう。そう考えると、この価格はなかなかのコスパと判断できそうだ。
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