2021年1月14日に新春記者会見を実施したFCAジャパン。2020年は、コロナ過で市場全体の新車販売が落ち込みを見せたが、FCAジャパン全体としては昨年同等の販売台数を維持した。
そのFCAブランドを支える看板ブランドとして目覚ましい成長を見せるのが、アメリカンSUVブランド「ジープ」だ。2020年の年間販売台数は、なんと前年比+1.7%の成長となる13588台を記録。
そのブランドトップに君臨するのが、アメリカン正統派クロカンである「ラングラー」で、2020年の販売台数は、5757台と全体の約4割を占めるほどなのだ。
好調のジープブランドの背景に、記者会見ではポンタス・ヘグストロム代表取締役社長は、次なる一手として、米国で高い人気を誇るジープのピックアップトラック「グラディエーター」の2021年度中の日本導入にも向けて、検討を進めていることも明らかにした。
そのグラディエーターとはどんなクルマなのか? モータージャーナリストの大音安弘が解説する。
文/大音安弘、写真/FCA
【画像ギャラリー】本文未掲載の内装写真あり!ジープのピックアップトラック「グラディエーター」が日本にやってくる!!
■こんなカッコいいピックアップ見たことない!
日本導入予定のジープ・グラディエーターとは、そのビジュアルからも一目瞭然だが、ジープ版のピックアップトラックだ。
まずは、その歴史を少し振り返りたい。軍用の四輪駆動車として誕生したジープには、トラック仕様も用意されていたが、グラディエーターは、民生向けとなったジープのピックアップトラックとして開発され、1962年にデビュー。
基本的な部分をジープ・ワゴニアと共有したモダンなスタイルのトラックであった。実用車としての役目も有り、レッカー仕様なども用意されていた。
1971年に、戦略的にグラディエーターの名を廃止し、シンプルに「ジープ・ピックアップ」や「Jシリーズ」と呼ぶようになる。そして、1988年まで製造が続けられ、その歴史に一旦幕を落とすことになる。
しかし、その後もグラディエーターの存在は忘れ去られることはなく、新たなピックアップコンセプトが幾度か提案されることもあったが、市販化に至ることはなかつた。その名を復活させたのが、2019年に発売された最新型なのである。
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