京成バスは東京都江戸川区と協働して、江戸川区の上一色、興宮町、西小岩地区とJR小岩駅の間を結ぶコミュニティ交通の実証運行を2022年4月1日(金)から開始。使用車両はポンチョだ。
文:三条桐葭
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
実証期間は年末まで
京成バスではこれまで江戸川区内で数多くの路線バスを運行しているが、今回のコミュニティ交通の運行開始により、区内の交通空白地域のアクセス改善を図り、きめ細かい交通網の実現を模索したい考え。運行担当は京成バス奥戸営業所。
実証期間は4月1日から12月31日までの9か月間。コミュニティバスとはいえ京成バスが主体となり運行するので運賃は220円。ただしシルバーパスや1日乗車券での乗車はできない他、障がい者割引もしない。
1日20本を運行し、経路は一般的なコミュニティバスと同様に一方方向の循環路線だ。1周の運行時間は約30分。なお入出庫のため始発便と最終便は「西小岩一丁目」から(まで)の運行だ。
同路線車内では地域のイベントやお知らせを掲示するコミュニティボード設置を予定しており、掲示内容の詳細はQRコードを活用する等の方法で地域の発信スペースとしたい考え。
2021年12月から検討された路線
本路線は江戸川区が2021年12月に検討を開始し、対象地域との意見交換会やアンケート調査を実施して経路や停留所等を検討していた。外出時の移動に困っていると回答したのは25.7%で、利用する駅は小岩駅、バスができた際の利用意向は42.8%が利用したいと回答していた。
こうして決定したルートやバス停だが、投入されるバスは日野ポンチョで乗客の定員は30名。江戸川区では1日当たり360人の利用を見込んでいる。1便あたり平均18人の利用という計算だ。
区内に多くの路線を持つ京成バスと江戸川区との協業はコミュニティバスではないが、環七シャトル「シャトルセブン」で大成功した事例もあり区内の交通充実に向けて期待される実証だ。
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