コロナ禍のバイク人気で乗り始めたリターンライダーが事故に?
この数年よく言われることだが、50代以上のバイク事故が増えた原因は、リターンライダーによるものと予想される。1980年代の若い頃バイクに乗っていたが、就職や結婚などを機に手放し、昨今のブームもあって久々にバイクを乗り始めたライダーたちだ。
コロナ禍で「密」を避けられる趣味として、バイクやキャンプツーリング人気が後押ししているのだろう。特に2021年は250cc以下のセールスが伸びたが、多くのリターンライダーも購入したはずだ。
久々に乗ったバイクでのシティランやツーリングの最中、若い頃より視野が狭くなっていたり、注意力が不足した状況で他車などに接触。あるいは昔の感覚でつい速度を出してしまい、直線やコーナーで転倒というケースが想像できる。
首都高でバイクはクルマ比で18倍死傷事故が発生、死亡事故は5倍に!
首都高速道路会社もライダーに「事故防止」を呼びかけている。
2021年は首都高でもバイクの死傷事故が多発しており、「首都高バイク死傷事故多発!」とポスターやWebサイトで啓発。首都高のバイク事故件数は、全体の2%と少ない状況ながら、体がむき出しになっていることから事故が重大化しやすく、クルマなどと比べて死傷事故は約18倍。1か月平均では7件以上死傷事故が発生しているという。
2021年度の首都高におけるバイクの死傷事故件数は、前年度と比べ約1.4倍。死亡事故は1→5件に増えた。
また、高速道路での死亡事故件数が8人増の25人なのも気になるところ。年代は不明だが、特に軽二輪(126~250cc)は7人増の11人と目立っている。
バイクの死亡事故のうち、死因の大半を占めるのが頭部・胸腹部の圧迫。ヘルメットを正しく装着するのはもちろん、胸部プロテクターの使用を首都高でも呼びかけている。
――今年、バイク事故が増加してしまっては、せっかくスタートした二輪車定率割引の先行きも台なしになりかねない。これからのシーズン、バイクで走る機会が増える。交通弱者であるだけに不慮の事故も起こり得るが、安全な装備と慎重なライディングで少しでも事故に遭う確率を減らしてみてはどうだろうか?
【画像ギャラリー】首都高におけるバイクの死傷事故率は他の車両に比べ、約18倍にのぼる(7枚)画像ギャラリー
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