■自動車以外の事業も行うスバルはこんなこともしていた!
自動車のほか航空宇宙事業なども手掛けるスバルは、昨年7月以降では次のようなニュースを公表していた。
* * *
■スバルなど5社がドローンの相対速度200km/hでの自律的衝突回避に世界初成功(2021/11/8)
昨年11月8日、スバル、日本無線、日本アビオニクス、ACSL、マゼランシステムズジャパンの5社は、小型無人航空機と有人ヘリコプターを相対速度200km/hで接近させた試験において、小型無人航空機の自律的な衝突回避に世界で初めて成功したことを発表した。
●国沢氏の見解と評価…このニュースの重要度は「100点」
旅客機の衝突防止装置はすでに採用されているが、小型機やヘリコプター、大型のドローンなどの航空機は有視界飛行や外部からの誘導などで衝突事故を防ぐしかない。
小型機に衝突防止装置を導入しようとしてもコスト的に高くなってしまい、なかなか実現は難しいというのが現状。今回スバルが発表した技術は、10kgという無人小型機に搭載できるという画期的なもの。
将来的に農薬散布のドローンなどへの実装も期待される。けっこう重要なニュースです。
* * *
■スバル車オーナー向けドライブアプリ「SUBAROAD」をリリース(2021/12/7)
スバルは昨年12月7日、スバル車オーナーのために、走りがいのある道と新しい発見を提供するドライブアプリ「SUBAROAD(スバロード)」をリリースした。
●国沢氏の見解と評価…このニュースの重要度は「80点」
狙いはミシュランのレストラン評価とまったく同じ。ミシュランのガイド、クルマで美味しいものを食べに行くことでタイヤを減らしてもらおうということから生まれた。スバルもクルマで移動する楽しさを提案し、クルマに乗ってほしいということです。
新型コロナで気晴らしできる外出が減りがちなこともあり、楽しい話題だと思う。このアプリで「行ってみたい!」という場所が見つかれば、ユーザーにとっても幸せだ。
* * *
■組織改正で「電動車両生産推進室」を新設(2021/10/1)
スバルは、昨年10月1日付けで組織改正を行い、自動車部門の製造本部に「電動車両生産推進室」を新設したことを発表した。
●国沢氏の見解と評価…このニュースの重要度は「70点」
スバルは電動化技術の普及で大きな遅れを取ってしまったという認識を持っている。これは、そいつを早急に進めようというプロジェクトです。スバル、10年間くらいパワーユニットがまったく進化しなかった。当時の技術系役員の大きなミスです。
結果的にハイブリッドもEVもトヨタにおんぶ&だっこ状態。ソルテラとbZ4Xはスバル主導で開発されたクルマですけど。とにかく電動化車両を生産しましょう、という意気込みです。
* * *
■国沢氏のスバル 今後の期待値 70ポイント(100ポイント中)
市販車をベースにした 車両で競技をやってほ しい。純レーシングカ ーってスバルの持ち味と違います
■アウトランダーの発売以外で注目される三菱のニュースは?
昨年12月に発売した新型アウトランダーの好調な売れゆきが最近の明るい話題となっている三菱は、2022年下半期の取り組みとして次の2つのニュースに注目したい。
* * *
■「ラリーアート」復活第一弾となる特別仕様車をタイで発表(2021/11/30)
昨年11月30日、三菱の「ラリーアート」ブランド復活の第1弾として、タイにおいてピックアップトラック「トライトン」とミッドサイズSUV「パジェロスポーツ」に特別仕様車の「ラリーアート」仕様を設定し、12月1日に発売したことを発表した。
●桃田氏の見解と評価…このニュースの重要度は「80点」
パリ・ダカでのパジェロや、WRCでのランエボを筆頭とした三菱黄金期があった。
時は流れて、ルノー日産三菱アライアンス時代となり、三菱としての集約すべき技術や仕向け地が明確になった。
そのうえで、ラリーアートを復活させることになった。
まずは、三菱ブランドに対するロイヤリティ(忠誠心)が高い東南アジアから展開し、日本ではアウトランダーPHEV導入を皮切りに電動化戦略との融合を目指す。
* * *
■「楽天市場」で三菱自動車の新車販売を開始(2021/11/25)
三菱と楽天グループは自動車販売におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として、三菱がインターネット・ショッピングモール「楽天市場」に出店し、新車の販売を開始したと2021年11月25日に発表した。取り扱う車種は、アウトランダーやエクリプスクロス、軽自動車のeKシリーズなど計6車種で、月額定額サービス「ウルトラマイカープラン」によって販売。
●桃田氏の見解と評価…このニュースの重要度は「70点」
楽天市場との連携は新鮮であり、自動車業界内でインパクトは強い。
三菱はアメリカで、バーチャルショールームを開設し、アメリカの経済メディアなどで大きな話題となった。
デジタルトランスフォーメーションは自動車産業でも必須だが、メーカーとディーラーとの基本契約を今後、どのように変えていくかが大きな課題だ。三菱の事案も最終的な契約は、ユーザー自宅最寄りのディーラーで行う。
* * *
■桃田氏の三菱 今後の期待値 90ポイント(100ポイント中)
アライアンスの奏功、PHEVを中核にラインナップが充実し舞台は整いつつある。大胆な中長期ビジョンに期待
コメント
コメントの使い方