トヨタ衝撃のEV説明会から4カ月超 トヨタ以外の国産メーカーは何をしているのか?(マツダ ・スバル・三菱・スズキ・ダイハツ編)

■カリスマ経営者去りしあとに行われたスズキの取り組みとは?

 昨年6月に鈴木修会長が勇退し、名実ともに鈴木俊宏社長が経営トップに立つ新たなスズキは、次のような取り組みを行っている。

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■組織の改定により「Eモビリティ開発部」を新設(2021/10/29)

 2021年11月1日付で組織の改定や部長級の異動について発表。組織の改定では、EV事業本部に「Eモビリティ開発部」を新設した。

●国沢氏の見解と評価…このニュースの重要度は「80点」

 スズキは皆さんがイメージしているより本気でEV作りを推進しようとしている。投資額は1兆円規模! 電池もスズキを販売する地域で調達すべく動き始めている。

 国内でのダイハツとのアライアンスも順調のもよう。どうやらハイブリッドはダイハツ、EVはスズキ主導で担当するようだ。EV事業本部の拡大は当然の流れ。今年の終わりくらいには次なる電動化戦略の発表があると私は予想しています。

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■スズキの残クレ「かえるプラン」に3年据置払いの新プランを設定(2021/12/7)

 スズキ子会社のスズキファイナンスが、残価設定クレジット「かえるプラン」に、月ごとの分割支払いを不要にした「かえるプラン3年据置払い」を設定し、昨年12月7日に販売開始。新プランは、車両本体価格の一部をあらかじめ残価として設定し、残りの金額を「頭金」として現金で支払う方式で、クレジット部分は初回に「手数料相当額」、3年後の2回目に「残価相当額」を支払う仕組み。

●国沢氏の見解と評価…このニュースの重要度は「70点」

 残価設定クレジットは今後さらに需要が大きくなると思う。問題となるのが3年〜5年後の人気度。高く査定できる車種なら残価を高く設定できるため、毎月の支払額も安くなる。

 一方、不人気車だと(スズキの場合、高額車はほぼ不人気)残価が安くなってしまう傾向。ハスラーやジムニーなどの人気車だと残価を大きくできるため、驚くほど安い毎月の支払金設定ができるようになるだろう。今後の運営次第で面白いと思う。

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■中古サブスクの「スズキ定額マイカー」を開始(2022/1/26)

 税金や自動車保険料を含めて月額2万9000円(先代型アルトの場合。車種などによって異なる)からスズキの中古車を月定額で利用できるサブスクリプションサービス「スズキ定額マイカー」を今年1月26日に開始した。

「スズキ定額マイカー」はアルトやワゴンR、スイフトなど初度登録後3年以内の車両が対象
「スズキ定額マイカー」はアルトやワゴンR、スイフトなど初度登録後3年以内の車両が対象

●国沢氏の見解と評価…このニュースの重要度は「70点」

 中古車のサブスク、ホンダが始めたところ予想をはるかに超える人気&需要があった。ホンダに続け、ということなんだと思う。

 実際、短期での滞在や、骨折などの怪我でクルマが必要になったような時は、レンタカーより少し長い期間使おうとすると中古車サブスクは便利。販売店にとっても店頭在庫より毎月利益を確保できたほうがメリット大きいんじゃなかろうか。

 割安感のある料金設定ができたら、けっこう普及するかもしれません。

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国沢氏のスズキ 今後の期待値:70ポイント(100ポイント中)

 初代アルトのように安価で買いやすい電気軽自動車を開発してほしい。何なら電気ジムニーもお願いしておく。

■目立たないがクルマを活用し、こんな取り組みもしていたダイハツ!

 昨年12月に発売した新型ハイゼット/アトレーが好評で話題のダイハツは、社会貢献にも力をいれている。

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■福祉介護MaaS「ゴイッショ」を2022年春に提供開始することを発表(2021/10/21)

 通所介護(デイサービス)施設の送迎業務の共同化をベースに、そのほかのサービスを付加して地域の高齢者の移動や暮らしを支援する「福祉介護・共同送迎サービス『ゴイッショ』」を2022年春に提供開始することを昨年10月21日に発表した。

2022年春に福祉介護・共同送迎サービス『ゴイッショ』を提供開始するダイハツ
2022年春に福祉介護・共同送迎サービス『ゴイッショ』を提供開始するダイハツ

●桃田氏の見解と評価…このニュースの重要度は「80点」

 社会貢献という分野として自動車業界内では地味な存在だが、日本のこれからを考えるうえで極めて重要な事案だ。

 軽自動車や小型車を事業の主体とするダイハツにとって、地域社会との密接なつながりは必然だ。

 2018年から導入の「らくぴた送迎」は、スマホや運行管理システムを連携させたシステム。新導入の「ゴイッショ」は介護以外にも行政機関、病院、スーパーなど生活必需な内容を盛り込んだ形だ。

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桃田氏のダイハツ 今後の期待値:70ポイント(100ポイント中)

 さまざまな領域でトヨタグループ内の立ち位置が明確になってきた。限られたリソースでの着実な成長に期待。


【番外コラム】スズキの「Dプロジェクト」ってなんだ?

 スズキが2021年12月21日に発表した組織の改定などのリリースに「Dプロジェクトを新設」という記述がある。

 この「Dプロジェクト」とは何なのか? スズキ広報に確認したところ、「グローバルな開発体制を見直すプロジェクト」とのこと。

“D”に特別な意味はないようだ…たぶん。

【画像ギャラリー】マツダ ・スバル・三菱・スズキ・ダイハツ 2021年下半期以降の新型車と主要ラインナップをギャラリーでチェック!!(25枚)画像ギャラリー

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