輸送密度世界一を支える日本の大動脈!! 東名自動車道50周年の軌跡と構想

■2020年、東名高速はどうなる!?

2020年度、いよいよ新東名が全線開通する。それで何が変わるのか? 私は、大きく変わる部分は特にないと考えている。

なぜなら新東名の東京寄りの終点は、圏央道と接続する海老名南JCT。そこから東京寄りは、具体的なルートすら未定だからだ。

実は新東名は、横浜市泉区付近で「横浜環状西線」に接続して終点となる構想が存在する。しかしそれは、まだ絵に描いたモチですらない。

つまり、新東名が全線開通しても、クルマの流れが格段にスムーズになるといった効果はない。

なかなか全線開通とまではいかない新東名。しかし悪天候や災害時のう回路として機能する可能性も高く、その効果には期待がかかる。ただ渋滞については……

逆にお盆や年末年始などの交通集中期は、新東名が中途半端なところまで延びることで、かえって大きな混乱が起きる恐れがある。

つまり、東京方面を目指して新東名を走ってきたクルマは、伊勢原と海老名の両JCTで東名に合流せざるを得ず、ここで悲劇的な合流渋滞が発生する。

ちなみに渋滞の先頭は、悪名高い東名・大和トンネル付近のままである。

大和トンネル付近の東名は、2020年東京オリンピックまでには、上下線とも片側4車線に拡幅される予定だが、部分的な拡幅なので、渋滞は必ず残ると見ている。

ここを先頭にした渋滞があるかぎり、東名の渋滞状況に大きな改善はないだろう。

もちろん、新東名の開通効果がまったくないわけではない。海老名〜御殿場間が複線化されれば、事故などの通行止めの際迂回が可能になるし、伊勢原〜御殿場間は交通量が大きく減って、普段は非常に走りやすくなるだろう。

また、東名・都夫良野トンネル付近などを頭に発生している渋滞も解消される。ただし、解消されるぶんはすべて大和トンネル付近に集約されてしまうはずだ。

この状況は、圏央道の藤沢〜釜利谷JCT間が開通すれば、若干改善されるだろう。こっちの開通も2020年度が目標となっているが、用地買収が難航していて、それにはまず間に合わない。

ちなみに新東名の御殿場〜海老名南間は、最初から片側2車線の設計。元の設計が片側3車線だった静岡県内の新東名のようなゆったり感はないので、念のため。

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