もしも280馬力自主規制がなかったら日本は世界一の大馬力王国に!?

■もしも280馬力自主規制がなかったら、日本車はこうなっていた!

 1989年から2004年にわたって15年間続いた280馬力自主規制。もし、この自主規制がなかったら……。間違いなく言えるのは、300馬力オーバーのスポーツカーがもっと早く世に出ていたこと。

 しかし、今頃はハイパワーなクルマがもっとたくさんあったはず……ということに関しては、クルマ好きにとってはうれしいのだが、はたして本当にそうなっていたかというと、ちょっと疑問だ。

 いまや500馬力を超える高性能車は世界的にはそれほど珍しくもない。ところが日本ではこれまでLFA、GT-R、NSX以外に出ていない。 それにはやはり理由があって、ハイパワーを出すのは技術的には充分に可能でも、高額な高性能車ほど日本人はブランドで買う傾向があるから。

 それは日本国内だけでなく海外でも同じで、欧米の列強と渡り合えるほどのブランド力=商品力は残念ながら期待できず、海外で売れる見込みのないクルマが国内で専売されるはずもないからだ。

 今後、日本国内で販売される500馬力を超える日本車として可能性があるのは、レクサスのF系と、日本に導入されていないインフィニティの日産版やアキュラのホンダ版と、マツダがモーターショーで披露した「RX-VISION」の市販版がもし本当に出れば、といった感じだろう。あとは日本が世界に誇る高性能車というと、スバルのWRX系があるが、さすがに500馬力までは届かないのではないか。

 ということで、280馬力自主規制がなくても、さすがに500馬力オーバーばかりの世界一の大馬力王国にはならなかっただろう。過ぎたるは及ばざるが如し」ではないが、日本人特有の控え目な性格もあるからだ。

 最後に、ベストカーが2002年に行ったインプレッサSTI(涙目)とランエボ7のシャシーダイナモテストによる実馬力測定の結果を紹介しておこう。2台ともに280馬力を上回り、300馬力オーバーとなった。

2001年2月に登場したエボ7はカタログ数値では280ps/39.0kgm。シャシーダイナモによる実馬力測定では305.5ps/40.5kgmだった

2002年11月のマイナーチェンジでいわゆる涙目のヘッドライトになったインプレッサSTIはカタログ数値は280ps/40.2kgm。実馬力測定で301.1ps/40.0kgmを記録した

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