■優雅なカブリオレとAMG C43はどうか?
CクラスのAMG仕様は43と63の2種類があるのだが43は4マチック(4WD)なのに63はFR(2WD)。476ps/66.3kgmのFRはパンピーには危ないと思うのだが、なぜか(フロアトンネルのスペース?)E63やS63のように4WDとされずFRのまま残されている。
それゆえに、CクラスでAMGに乗りたいのなら、C43がベストバランス。3L、V6ツインターボ390ps/53.1kgmのパワーは、1.8トンのボディに対して充分以上に強力。トラクションのいい4マチックのおかげで、低μ路面でラフに踏んでも「オットット」という目に遭わないですむ。
ATに関しても、C63はトルコンのかわりに多板クラッチを組み込んだスピードシフトMCTだが、C43は通常のトルコン9速AT。スムーズなシフトで渋滞でもラクチンなのはこっちのほう。予算があり余るほどあったとしても、奥さんやお嬢さんがたまに使うのだったら、C63ではなくC43を選ぶべきだと思う。
一方、パフォーマンスは、ほどほどでいいから、もっと優雅にCクラスを楽しみたい人には、C180カブリオレがいい。価格は615万円と意外にリーズナブルだし、きちんと4人乗れる実用性もある。
もちろん、富裕層向けにカブリオレにもAMG C43やC63が用意されているが、この種の遊びグルマにマッチョなスポーツエンジンを組み合わせるのはむしろ野暮。カブリオレはベーシックな1.6Lを粋に乗りこなすほうがオシャレだと思う。
■新型クラウン、新型BMW3シリーズと比べてみる
TEXT/ベストカーWeb編集部
最後にCクラスのライバル車として、国産車では新型クラウン、そして、まだ気が早い気もするが、2018年10月2日にパリオートショーで発表されたばかりの新型BMW3シリーズと比較してみた。
今回の新型クラウンは、欧州車を超えるべく、ニュルブルクリンクを走り込み、開発されているだけにCクラスの購入比較対象車に挙げる人も多いのではないだろうか。
発表されたばかりの新型BMW3シリーズ(G20型)は、まさにCクラスとガチンコのライバル。気になる発売時期だが、マーケットに投入するのは2019年3月と正式発表されているため、おそらく日本市場でもほぼ同時期に発売されるだろう。
まず3車のボディサイズを比較してみよう。ベンツCクラスは全長4686×全幅1810×全高1442mm、ホイールベースは2840mm。
クラウンはCクラスに比べ、全長が224mm長く、全幅が10mm短く、全高が13mm高い全長4910×全幅1800×全高1455mm。ホイールベースはCクラスの2840mmに対し、クラウンは2920mmだ。
1クラス上とまではいかないが、クラウンのほうが、サイズがひと回り大きい。となると、Cクラスの1つ上のEクラスのサイズが気になったので調べてみると、Eクラスは全長4930×全幅1850×全高1455mm、ホイールベースが2940mmと、クラウンよりもさらに大きかった。
しかも価格も700万円オーバーになってしまうため、ほど遠い存在になってしまう。クラウンの3.5Lハイブリッドならば623万7000〜718万円7400円なので比較対象に入ってくるかもしれないが……。
一方、新型BMW3シリーズは、全長4709×全幅1827×全高1442mm、ホイールベースが2851mm。日本仕様の現行F30型3シリーズに比べて、全長が64mm長く、全幅が27mmワイド、全高が2mm高く、ホイールベースは41mmの延長と、ひと回り大きくなっている。
全幅が1827mmに拡大されたのが、ちょっと気になる。ただ、現行F30型3シリーズの時には本国仕様の全幅が1811mmだったが、ドアノブを代えて日本仕様のみ1800mmにおさえたという前例がある。この段階で日本仕様の全幅がどうなるかは未定だ。
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