日産リーフNISMO RCの驚愕度!? EV界の野獣解放! ツインモーターAWD!

■リーフNISMO RCの走りはまさに電動カート!

リーフNISMO RCのマシン解説はこのあたりにして、試乗した印象をお伝えしよう。

試乗したのは、富士スピードウェイのドリフトコース。パイロンで仕切られた1周1kmほどのコースだった。

ようやく目の前に現れた新型リーフNISMO RCのコクピットに座ろうと、カーボン製のサイドシルを跨ぎ、バケットシートにお尻をいれようとするが、きつくて狭い! やっとのことで乗り込むことができた。

すでにモーターが起動していたので、ステアリング左側にあるR−N−Dというギアボックスを選択するダイヤルをNからDに切り替えてから、いざスタート。

緊張しながら乗りこむ担当。だが乗り込むと思いのほかシートがきつかった……

アクセルの反応を確かめようと、おそるおそる踏み込んでみる。そっと踏み込んだだけでもダイレクトに反応。

感触を確かめながら、今度は強く踏み込んでみた。ウィーンという大きな音をさせながら背中を押されるような加速フィールだ。室内ではそれほど音が大きく聞こえないが、外で聞くと市販車よりも5倍くらい大きいインバーターとモーターの音を響かせながら加速していく姿はいかにもレーシングカーらしい。

100mほどの直線でフル加速した時には、思わず「おおおっ〜」という声を挙げてしまった。さすが、レーシングカー、前後のピッチが乱れることはなく挙動は安定していた。ステアリングは遊びがほとんどない状態で、ダイレクトでクィックに反応。もちろんパワステなので、普通のクルマと同じように軽い。

回生ブレーキはほとんど効いていないように感じた

回生ブレーキはフル加速状態からアクセルを離しても、あまり回生が効いているとは感じられなかった。ちょっとヒヤヒヤだったのは、装着されているタイヤがスリックタイヤではなく、ミシュラン・パイロットスポーツだったので、ちょっと気を抜くと滑りそうになること。

実際、前走者がスピンしたのを見ていたので、控え目に走っていたのだが、それでも充分おもしろかった。とにかく軽くて速い! 0→100km/hは3.4秒だから、スリックタイヤで富士スピードウェイの本コースで走らせれば、相当速いだろう。

リアのカウルを開けた状態、奥にバッテリーを搭載し、手前にインバーター、モーターがあり、その下にギアボックスがある

ステアリングとディスプレイ、ダッシュボード中央にタブレットを配置

左下のギアボックスのステアリングスイッチ、N-R-DをDにすると走行可能。ほかのスイッチは切り替えることはできなかった

レーシングカーのわりにはキャビンは広く窮屈な感じはしなかった

リーフNISMO RCはレーシングドライバーから見て、凄いクルマなのか? 開発テストドライバーを務めた松田次生選手にリーフNISMO RCについて聞いてみた。

開発テストドライバーを務めた松田次生選手

「新型リーフNISMO RCはハンドルやアクセル、挙動はレーシングカーとまったく同じですね。回生は何段階にも調整できますが、レーシングカーなのでギクシャク感がでないようにマイルドにセットアップしています。現状はあまり回生が効いていない状態です。

回生は凄く効く状態から、弱い状態のものまでいろいろ試しましたが、ある程度転がってくれないとコーナリング性能がよくならないので、やはりタイムを出すために乗りやすい状態にしています。

加速も何段階に調整できます。スリックタイヤを履くと、フロントとリアが同時にホイールスピンするくらいおもしろいクルマです。

リーフNISMO RCをほかのクルマに例えるとすれば、クイックな電動カートに近いかもしれませんね。自分用のクルマとしてぜひ欲しいです」とのこと。

次ページは : ■リーフNISMO RCの発売予定はなし!

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