■スバル 電子制御式ACT-4/XV、フォレスターほか
先代フォレスターのMT仕様にはセンターデフ+ビスカスLSDというシンプルな仕様があったが、インプレッサやレヴォーグ1.6L、レガシィ、アウトバック、XV、フォレスターなどは、ACT-4(アクティブトルクスプリット4WD)を採用する。
このACT-4は、前後輪をつなぐプロペラシャフトの間に油圧多板クラッチを配置し、状況に応じて後輪に駆動力を伝える仕組み。前後トルク配分は60:40が基本となる。
なかでもX-MODEが付いたアウトバック、XVやフォレスターは、悪路走破性が高く本格派だ。
■ホンダ スポーツハイブリッドi-MMD+リアルタイムAWD/CR-V
スポーツハイブリッドi-MMDに初めて4WDが組み合わされた点に注目。組み合わされたのは電子制御式デュアルポンプを使ったリアルタイム4WDだ。
前後駆動力の配分方法は非常にシンプル。i-MMDで生み出された駆動力は、フロントのデファレンシャルギヤと直結でつながっているドライブシャフトを経て、車体後部に配置された電子制御デュアルポンプシステムを通じて前後輪の駆動配分が制御される。またモーターならではの緻密なトラクション性能も期待できる。
■そのほかの本格派4WDと今後の4WD
そのほか、乗用車系やスポーツカー系などの本格的な4WDは概ね以下の通り。
GT-Rやスカイライン、フーガの日産勢は、ATTESA E-TSからの伝統を引き継ぐアクティブトルクスプリット4WDを採用するが、こちらはFFベースのスタンバイ4WDとはコンセプトが異なるスポーツ志向の強いキャラクターだ。
ホンダは、NSXとレジェンドでモーターとトルクベクタリングを併用した超ハイテク4WDにトライしている。こちらは、エネルギー回生やヴィークルダイナミクスなど、従来の4WDとは次元の異なる領域に踏み込むスーパー4WDだ。
アウトランダーPHEVなどもそうだが、これからはモーターを活用した4WDシステムが増えてくるのは間違いないところで、そうなると4WDの設計コンセプトも大きく変化することが予想される。
4輪インホイールモーターの4WDが登場するのも、そう遠くない将来かもしれない。
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