いよいよ冬本番! 冬将軍の季節がやってきました。雪道を安全に走るのはもちろん、走りを楽しみたい人にとって、本格的な4WDシステムを持つ「ホンモノの四駆」が欲しいですよね。
ということで、最新の4WD事情はどうなっているのか? 雪道を本格的に走れる「ホンモノの四駆」はどのクルマなのか? モータージャーナリストの鈴木直也氏が解説します。
文/鈴木直也
写真/ベストカー編集部
■近代4WDの元祖はジープ
特殊車両は別として近代4WDの元祖はジープということで異論はないだろう。 シンプルなラダーフレームに前後リジッドのサスペンション。
基本パワートレーンはFRでトランスミッションには副変速機付のトランスファーが備わり、4WDを選択すると、そこからダイレクトに前輪に駆動力が供給される。いわゆるパートタイム4WDといわれるシステムだ。
この4WDシステム、構造がシンプルで耐久性に優れるのが特徴だが、そのかわり4WDのまま舗装路を走るのは苦手。前後車軸の回転差を吸収するセンターデフを持たないため、小回り時にブレーキング現象が発生するなど使い勝手が悪い。
結果として、スペースとコストに余裕がある場合、本格派オフロードヴィークルはセンターデフを備えた複雑な4WDメカニズムに進化してゆく。
■三菱 スーパーセレクト4WD-II/パジェロ
このタイプの元祖は1970年デビューの初代レンジローバーだが、究極は現行パジェロだ。
そのスーパーセレクト4WD−IIは、センターデフ+Hi/Lo2段切換のトランスファーを中心に、前輪への駆動を切り離した2WDモード、プラネタリーセンターデフ+ビスカスLSDによる前33/後67の不等比トルク配分モード、センターデフをロックした直結4WDモードなど、多彩な駆動バリエーションを用意。
さらにトラクションと横滑りの統合制御(ATSC)が組み合わされている。
■三菱 オール・ホイール・コントロール/デリカD:5
ミニバンのなかで唯一、雪道を本格的に走れる、ホンモノの四駆は新型デリカD:5しかない(2018年11月21日から予約受注が開始され、発表発売は2018年2月頃と予想)。
デリカD:5のオールホイールコントロールには、4WDロックモードがあるので、いざという時にも心強いトラクション性能が得られる。
尿素SCRシステムやトルクが2kgmアップした2.2L、直4ディーゼルエンジン(145ps/38.7kgm)、8速ATなど魅力度もアップした点も見逃せない。
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