【馬力重視のクルマ選びに喝!】トルク特性が大切だって知ってましたか?

■エンジンにとって重要なのはトルク特性!

 つまり重要なのはトルク特性、ということだ。最大トルクの発生回転数と最高出力の回転数の幅が広いほど、いわゆるパワーバンド(本当はトルクバンド)が広い優れたエンジンだということができる。

 ターボ車で最大トルクを幅広い回転数域で発生するクルマもある。あれはターボの能力を制限して、ピークをあえて抑えて幅広い回転数域で同じトルクを発生するようにセッティングしているのだ。乗りやすく、なおかつ燃費も向上させる自動車メーカーならではのチューニングなのである。

 エンジンにとって燃費が良い領域は、最大トルクを発生する全負荷状態ではなく、適度な負荷が掛かった低回転域。だから排気量が大きくてもトルクが太いアメ車は1000rpm程度の低回転で高速をクルージングすれば、かなり燃費がいい。ゴーストップの多い日本では燃費は良くないが、北米では渋滞に遭わなければ、比較的燃費がいいのである。

■幅広い回転域で一定のトルクを発生する電気モーター

電流量アップとインバーター性能の強化により、標準車よりも68psと20Nmアップの最高出力218ps、最大トルク340Nmを発生するリーフe+

 ちなみにモーターは効率が極めて高く、幅広い回転数域で一定のトルクを発生できる。高回転になると効率が落ちるためトルクが下がっていくが、エンジンと比べると幅広い回転数域で安定したトルクを発生できる。

 しかも回転数が上昇しても、負荷が増えなければエンジンのように燃費(電費)が悪くならない。そのためトルクを増やすための減速機は備えても、速度域に応じて回転数とトルクを調整する変速機は必要ないのである。

 モーターのトルク感溢れる加速も、これはこれでおもしろいし。クルマの新たな可能性を感じさせてくれる。けれどもエンジンのもつ回転上昇に連れて高まり、やがて落ち着いてくるトルク感の抑揚は、昔ながらのクルマ好きにとっては、なんとも味わい深いものだ。

 こうしたエンジンのフィーリングがいつまで味わえるか分からなくなってきたからこそ、エンジンという人類が発明した素晴らしい機械を楽しもうではないか。

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